...彼の芸術に対する曖昧(あいまい)な態度を隠さうとした事もある...
芥川龍之介 「戯作三昧」
...曖昧(あいまい)に言葉を濁していた...
芥川龍之介 「素戔嗚尊」
...唯何か曖昧(あいまい)な言葉を繰り返して伝へるばかりだつた...
芥川龍之介 「歯車」
...言葉がひどく曖昧で...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...――この諸事曖昧の宮廷に...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...曖昧さはうまく言えないところから来ていた...
高見順 「如何なる星の下に」
...如何いうのが全体お好きなのやら」と夫人は曖昧な返事をする...
――モウパンサン―― 辻潤訳 「頸飾り」
...帰るのがなんだかなごり惜しいような気もして「ウン」と鼻の中で曖昧(あいまい)な返事をする...
寺田寅彦 「竜舌蘭」
...ところが軍部が極めて曖昧に私語的に表現する処によると...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...この文学という一つのそれ自身は曖昧な併し効果から云って有力な...
戸坂潤 「認識論としての文芸学」
...」と周平は曖昧な返辞をした...
豊島与志雄 「反抗」
...極めて曖昧朦朧(あいまいもうろう)とし...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...卅一二歳とも十七八歳とも見える曖昧しごくな発達をした顔の半面に...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...それもせいぜい弱い曖昧(あいまい)な感情で...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「黒猫」
...この社会において名誉心と虚栄心との区別が曖昧になったという事情に相応している...
三木清 「人生論ノート」
...それはよくぞんじているんですけれど……」女客は曖昧に言った...
室生犀星 「三階の家」
...自分のお金に対する知識を幾らか曖昧にしておく...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...尚も時折曖昧な恐怖が這いよる瞬間があったものだ...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「時間からの影」
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