...目を覚すと曇っているという声がする...
板倉勝宣 「春の上河内へ」
......
大石喜幸 「嵐の中で」
...・枯枝ひらふにもう芽ぶく木の夕あかり・春の夜の街の湯の湧くところまで・つゝましく大根煮る火のよう燃える曇り日のひたきしきりに啼いて暮れる三月十二日ぬくい雨...
種田山頭火 「其中日記」
...続けられるか?・柿の梢のいつか芽ぶいて若葉して窓ちかく・ひつそりとおちついて蠅がいつぴき・焼かれる虫の音たてていさぎよくT子さんに・雑草にほふや愚痴なんどきかされては(与樹君)五月十六日曇...
種田山頭火 「其中日記」
...……六月廿五日曇...
種田山頭火 「其中日記」
...二二ヶ四の世界!六月七日曇...
種田山頭火 「其中日記」
...十一月廿一日曇...
種田山頭火 「其中日記」
...三月十三日曇、春寒...
種田山頭火 「其中日記」
...好晴がつゞいたが曇となつた...
種田山頭火 「旅日記」
...時々曇る笹村の顔色を幾度も見せられた...
徳田秋声 「黴」
...そら天狗巌(てんぐいわ)が見え出しました」逡巡(しゅんじゅん)として曇り勝ちなる春の空を...
夏目漱石 「草枕」
...曇っていて今にも降り出しそうな空ではあったが...
葉山嘉樹 「死屍を食う男」
...サラミヤ姫は何んなに驚いたことでせう! 父君や兄君の顔(かんばせ)の曇りは……あゝ...
牧野信一 「青白き公園」
...曇ってはいたがあたりはまだほの暗く...
山本周五郎 「古今集巻之五」
...曇っておりましても実行します...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
...いくら手紙などを焼き捨てても、かんじんな鈴木飛騨守重行という者がこの世に生存している限り、なんにもならないと仰っしゃっていました」「……ううむ、その重行は、本願寺一類と共に落ちのびて、今はどこにいるやら?」蘭丸も、眉を曇らした...
吉川英治 「新書太閤記」
...四泣いていないお通の眼には、泣いている以上の、恐怖だの、迷いだの、悲しみだのが、掻き曇っていた...
吉川英治 「宮本武蔵」
...その曇りのない純一性のゆえに...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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