...それから無頼漢『深夜の市長』とを結ぶ連絡係に外ならない! どうだこの官憲の堕落と暴状とは……」手帳! と聞いて「失敗(しま)ったッ!」と思ったが...
海野十三 「深夜の市長」
...要するに吉野僧の暴状を見て憤懣の思いを明遍上人に訴えたものである...
谷崎潤一郎 「覚海上人天狗になる事」
...内心秀次を庇(かば)う気があるのでその暴状を事々しくは述べ立てゝいないが...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...マニラの暴状を見て来たばかりのその将校は...
中谷宇吉郎 「硝子を破る者」
...この海賊的遠征隊の暴状は...
服部之総 「撥陵遠征隊」
...参審一同「暴状」について知悉しているにかかわらず...
服部之総 「撥陵遠征隊」
...方々のサロンへ出かけて行ってセント・ヘレナのひどい風土やハドソン・ロオの暴状を訴えた...
久生十蘭 「フランス伯N・B」
...つぶさにその暴状を目撃して来たのである...
河本大作 「私が張作霖を殺した」
...当時の大政党憲友会の暴状に憤慨し...
夢野久作 「キチガイ地獄」
...目をおおうばかりな暴状に...
吉川英治 「三国志」
...一瓶や二瓶は出てくるものだ」醜態暴状...
吉川英治 「三国志」
...ただ乱岩飛石の暴状にむかッて叫ぶ...
吉川英治 「私本太平記」
...――その暴状ぶりは当時戦乱に馴れた時人(じじん)をしてさえ「前代未聞(ぜんだいみもん)……」と...
吉川英治 「私本太平記」
...目もあてられぬ暴状と聞いたからである...
吉川英治 「私本太平記」
...人が来ないとみると、小声で、早口にことばをついで、「どうじゃ、何とみらるる、平家の暴状、癪(しゃく)ではおざらぬか、忌々(いまいま)しゅうは思われぬか、小松重盛(しげもり)を左大将に、これは、まあ我慢もなるとして、その次男坊の宗盛(むねもり)――木偶(でく)に冠(かんむり)じゃ――猿に履(くつ)じゃ...
吉川英治 「親鸞」
...さっそく、帰洛届と共に、将門の暴状を、太政官に訴え出た...
吉川英治 「平の将門」
...義仲の暴状は、もはや一日も捨ておかれないまでになっている」「そうですか」静かな面(おもて)でうなずいた...
吉川英治 「源頼朝」
...見るに見かねる暴状でも世に行われれば...
吉川英治 「宮本武蔵」
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