...暮靄(ぼあい)寒村をこむる夕方...
押川春浪補 「本州横断 痛快徒歩旅行」
...(十三) 我が四畳半(四)壁は蒼茫(さうばう)たる暮靄(ぼあゐ)の色をなし...
石川啄木 「閑天地」
...江戸川の櫻花、目白臺の暮靄、牛込、麹町の瓦鱗樹木、眼界甚だひろく、殊にこゝより眺むる富士山は、東京にては最も高く見ゆ...
大町桂月 「小石川臺」
...殷紅血を流すが如き夕燒の空を背にして進みゆくほどに、暮靄、乾坤を封じて、老杉の下の小路くらく、燈を點ずる頃、鹿野山宿に達す...
大町桂月 「房州紀行」
...終に全く暮靄の外に消えぬ...
大町桂月 「房州紀行」
...暮靄(ぼあい)の気配...
太宰治 「春の枯葉」
...暮靄(ぼあい)ひとめ避けつつ...
太宰治 「懶惰の歌留多」
...入江に続く蘆の湖は漫々として遠く暮靄の羅衣に隠れ...
谷崎潤一郎 「金色の死」
...一番遠くの谷の底に暮靄の中に微かに見えてゐるのは宮城野の人家の灯である...
近松秋江 「箱根の山々」
...今しも蒼然たる暮靄(ぼあい)に包まれ一面に煙り渡った底から...
永井荷風 「日和下駄」
...隣家の小楼はよく残暑の斜陽を遮ると雖(いえども)晩霞(ばんか)暮靄(ぼあい)の美は猶此を樹頭に眺むべし...
永井荷風 「偏奇館漫録」
......
中原中也 「山羊の歌」
...函山は遠く暮靄の彼方に没し...
牧野信一 「貧しき日録」
...暮靄(ぼあい)の山へ帰ってしまった...
吉川英治 「三国志」
...そこから暮靄(ぼあい)遠く...
吉川英治 「新書太閤記」
...お城は暮靄(ぼあい)にかすんで来た...
吉川英治 「宮本武蔵」
...虹いろの暮靄(ぼあい)が映(さ)していた...
吉川英治 「宮本武蔵」
...暮靄(ぼあい)につつまれた大和の山々は...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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