...他の事に紛(まぎ)らして暫し鬱(うつ)を忘れるというのが...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...不圖(ふと)首を擧げて暫し四邊(あたり)を眺めしが...
高山樗牛 「瀧口入道」
...暫し岩根のまつ程に...
太宰治 「お伽草紙」
...暫しは茫然(ぼんやり)として椅子に腰を下してゐたが...
田山録弥 「時子」
...暫しは泣く音(ね)をとゞめなかつた...
田山録弥 「波の音」
...暫し勝負も見分かなかつた(for a time the result seemed uncertain)が...
テニソン Tennyson 菅野徳助、奈倉次郎訳 「アーサー王物語」
...九時半までならまだたっぷり眠れるもの」暫して...
戸田豊子 「歩む」
......
内藤鳴雪 「鳴雪句集」
...それも暫しは姿と共に掻(か)き消されてしまったが...
中里介山 「大菩薩峠」
...暫し箸を休めて外を見やると...
中里介山 「大菩薩峠」
...暫しは動きませんでした...
西尾正 「陳情書」
...思ひつめると待て暫しがありません...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...又同じ波は 白浜の砂に上りて五百波暫し遊ぶを遂ふことなかれ とも歌はれてゐる...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...稍暫し眼を伏せたが...
牧野信一 「晩春日記」
...その心の手綱を暫し切り放したのであつた...
水野仙子 「醉ひたる商人」
...そして暫して彼の電車と擦れちがつて來た電車に乘る彼女が見えた...
横光利一 「悲しみの代價」
...暫しこゝへ來て休息し...
吉江喬松 「山岳美觀」
...言はず聴かずの暫しの時間を過ごすべく...
若山牧水 「樹木とその葉」
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