...懐手(ふところで)で暢然(ゆつたり)と歩く...
石川啄木 「刑余の叔父」
...お千代の暢気につれて...
伊藤左千夫 「春の潮」
...お蔭で下らない書物(ほん)が影を隠して世の中が至極暢気(のんき)になつた...
薄田泣菫 「茶話」
...鳥渡わからぬやうな符徴の入つた流暢な話し振...
田山録弥 「紅葉山人訪問記」
...かうも違ふかと思はれるほど静かな暢気な気分に満たされてゐるのを私は感じた...
田山録弥 「谷合の碧い空」
...彼は流暢な英語で挨拶しました...
コナンドイル 三上於莵吉訳 「入院患者」
...鶴さんは節の暢々(のびのび)した白い手をのばして...
徳田秋声 「あらくれ」
...暢夫江戸に在りて犬を斬るの事あり...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...流暢(りゅうちょう)な英語で講義を始めた...
夏目漱石 「三四郎」
...下女が二人附いて暢氣に暮して居ますよ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...美女を描いた筆は、暢達な良い線で、その手には胡粉(ごふん)で彩色してありますが、描き添へた短刀は墨一色の荒々しい筆で、決して繪描きの手に成つたものではなく、明かに素人の惡戯です...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...馬には乗ってみろ人には添ってみろってね」ヴォートランがおどけをまじえた流暢さとペテン師らしいアクセントをつけながら叫び声をあげた...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...あんな暢気なひともないもんだ」と笑いながらいった...
久生十蘭 「野萩」
...「暢気(のんき)な人たちだな」「だってほんとなんですもの」おそのは細い肩を左右にゆすり...
山本周五郎 「さぶ」
...などと暢気(のんき)なことを云っていました...
山本周五郎 「失蝶記」
...こんな処で暢気な面をして...
山本周五郎 「風流太平記」
...暢気(のんき)を残している質(たち)の藤吉郎も...
吉川英治 「新書太閤記」
...暢気者の集い...
吉川英治 「平の将門」
便利!手書き漢字入力検索