...つまり暗黙のうちに物々交換をする訳なのである...
淡島寒月 「梵雲庵漫録」
...暗黙のうちに義絶したつもりであるのか...
谷崎潤一郎 「細雪」
...私は時間を暗黙のうちにだけ示しておくに止めることが出来る...
レオン・ワルラス Leon Walras 手塚壽郎訳 「純粋経済学要論」
...暗黙のうちに劃されてるかのようだった...
豊島与志雄 「女心の強ければ」
...暗黙のうちに理解し見きわめる遠大な見解...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...周囲の人々もそのことを暗黙のうちに了解していました...
豊島与志雄 「白藤」
...全社の主な蕃人たちは暴動の計画を暗黙のうちに了解しあっていた...
中村地平 「霧の蕃社」
...彼等は自分達がまたもや何時ものやうにコーヒーを飲みに行くのであることを暗黙のうちに意識してゐた...
原民喜 「椅子と電車」
...彼らは暗黙のうちに...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「判決」
...暗黙のうちに自らの視覚を黒い大理石の球との形の類似へ持って行く...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...暗黙のうちにこれを推賞してゐるのも面白い...
平田禿木 「趣味としての読書」
...暗黙のうちに共同戦線を張って...
山本周五郎 「青べか物語」
...かれらは暗黙のうちに...
吉川英治 「大岡越前」
...このごろでこそ、困ったお顔をしているが、今夏六月七日の仕損じ以前は、父の天皇も、暗黙のうちに、尊氏退治にはご同意をよせ、宮の手をもって、尊氏を処理できるなら、それに如(し)くはないとしておられたのである...
吉川英治 「私本太平記」
...しかしこの二人は、恋愛戦や木曾川出陣などを重ねて来てから、暗黙のうちに、お互いの認識を次第に深めて来たようなのである...
吉川英治 「新書太閤記」
...お互いが、暗黙のうちに、こう顔を見合うのも、今の一瞬が最期か、きょう半日の間(ま)かと、散るのをいともさり気なく戦(そよ)いでいる桜の花のように、あっさり心のうちで袂別(べいべつ)を告げていた...
吉川英治 「源頼朝」
...その河を挟んで本位田家も古い郷士だし、新免家も赤松の血統だし、こういうことのない前から、暗黙のうちに、対峙(たいじ)している間がらであった...
吉川英治 「宮本武蔵」
...実際にはその騒音のせいで我々の中で大いに進んできたこの地への適応が粉々になってしまった――我々は暗黙のうちに南極の内奥は全き荒野であり...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
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