...暗君、暴君は世界にも少なくないが、まだかつて、どこの国の悪政史にも見ない――生類御あわれみという、奇異な法令が、とつとして、発せられたのも、それからのことであった...
吉川英治 「大岡越前」
...武田勝頼といふ人は歴史では暗君のやうにいはれ...
吉川英治 「折々の記」
...決して暗君ではないし...
吉川英治 「黒田如水」
...この良臣の言を怒るほどの暗君でもない...
吉川英治 「黒田如水」
...いったい曹丕(そうひ)という君はそんな暗君なのか...
吉川英治 「三国志」
...賢主暗君の見分けがつこうや...
吉川英治 「三国志」
...暗君片鱗(あんくんへんりん)みな黒髪を投げ伏せて泣いていた...
吉川英治 「私本太平記」
...世評、ややもすれば、高時を暗君と見、また“うつつなき人”といったりして、一族御家人までが、腹のなかでは、軽んじているのだが、崇顕からみると、すべてそれは、高時自身の罪ではない...
吉川英治 「私本太平記」
...かざり物でも暗君でも...
吉川英治 「私本太平記」
...そして暗君、風狂、奢侈(しゃし)、安逸、あらゆる悪政家の汚名はいま高時の名にかぶせられて来たが、高時にいわせれば、じぶんの知ったことではあるまい...
吉川英治 「私本太平記」
...暗君だ暗君はついにどこまで来ても暗君だった!と...
吉川英治 「私本太平記」
...ここはただ阿修羅になって守りぬき、ひとまず外敵を追った日こそ、この暗君を、他のよき人に代える絶好な機会としているものだった...
吉川英治 「私本太平記」
...みなその暗君のせいかのように...
吉川英治 「私本太平記」
...そこが暗君か...
吉川英治 「私本太平記」
...わしは暗君...
吉川英治 「私本太平記」
...暗君とは思っていない...
吉川英治 「私本太平記」
...御奉公がいのない暗君と...
吉川英治 「新書太閤記」
...その戦犯悪はすべて彼ひとりの“暗君”と悪政の名にかぶせられてきた...
吉川英治 「随筆 私本太平記」
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