...暗に珍本無用論を臭(にお)わした...
内田魯庵 「鴎外博士の追憶」
...車内の電灯は真暗に消されていた...
海野十三 「空襲葬送曲」
...暗になれた目には...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...分りました」無暗に袖を引っぱるので...
江戸川乱歩 「接吻」
...何時の間にか夜になって林の下は真暗になったが...
田中貢太郎 「鍛冶の母」
...憂(うき)よ思よ一春の過ぎて跡なき夢のごとにがき涙もおもほへば今に無量の味はあり浮世を捨てゝおくつきの暗にとこしへ眠らんと願ひしそれも幸なりき...
土井晩翠 「天地有情」
...眼が真暗になる...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...暗に此の大任を伊藤侯に委するの内勅を得るの手段を盡さむことを求めたるに...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...かかる次第であるから大阪の豪商は暗に天下の諸大名を眼下に見下だしていた...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...溜飲無暗にさがって天下また胃病患者を断つに至らん...
永井荷風 「偏奇館漫録」
...無暗にセンチメンタルな文句を口(くち)にすれば...
夏目漱石 「それから」
...私は無暗にこわかった...
野村胡堂 「胡堂百話」
...「辻斬はまだ朝寝をしているよ」「違(ちげ)えねえ」「だがな、八、無暗に歩いても、いつ辻斬に逢うか見当が付かねえ、――まさか鐘太鼓で捜すわけにも行くめえから、少し物事に順序を立てて考えてみようじゃないか」平次は日頃の冷静に返ると、理智的にプランを立てて、その中へ辻斬を追い込もうとするのでした...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...無暗に心細さが身にしむのであつたが...
平出修 「逆徒」
...暗に私係りの久左衛門に当ったことを云ったりする...
横光利一 「夜の靴」
...暗に脅(おど)かした...
吉川英治 「三国志」
...暗に信長への離反を扶け...
吉川英治 「新書太閤記」
...あたりが真っ暗におぼえる程な失望に血を激(げき)しながら...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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