...まぐさは夏の暑い盛りでも...
井上貞治郎 「私の履歴書」
...「この暑い盛りに君一人を残しとくのは全く気の毒さ...
薄田泣菫 「茶話」
...暑い盛りではあるが...
辰野九紫 「青バスの女」
...暑い盛りに背中へ沢山の灸(きゅう)をすえられた経験があるが...
寺田寅彦 「さまよえるユダヤ人の手記より」
...夏の暑い盛りだと下帯一つの丸裸で晩酌の膳の前にあぐらをかいて...
寺田寅彦 「重兵衛さんの一家」
...日中の暑い盛りにはやはり暑いには相違ない...
寺田寅彦 「夏」
...一日暑い盛りに門へ出たら...
寺田寅彦 「花物語」
...昼間暑い盛りに軽い機械的な調べ仕事をするのも気持ちがいい...
寺田寅彦 「備忘録」
...人間は牛馬のように駆使(こきつか)いさえすれあ可(い)いものだと思っている人間だもの」三十三夏の暑い盛りになってから...
徳田秋声 「あらくれ」
...すると夏の暑い盛りに明治天皇(めいじてんのう)が崩御(ほうぎょ)になりました...
夏目漱石 「こころ」
...ところが余り暑い盛りに大患後の身体(からだ)をぶっ通(とお)しに使うのはどんなものだろうという親切な心配をしてくれる人が出て来たので...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...千両箱が三つというとせいぜい十五六貫ですが、この暑い盛りに、三里の道を水も呑ませずに行くんだから、これくらいのでなきゃあ安心がなりません...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...「変装」というのは、自分の行なった殺人を、他人がやったように見せかけるために手をつくす仮託構造のことである」見事な告白これは一九〇三年の七月、夏の暑い盛りに、セエヌ河の中島、フルール河岸に沿った袋小路の奥にある、前世紀の遺物のような一戸建の古めかしいパヴィヨン(離屋)、つまり警視庁のつい目と鼻の先で行なわれた手の込んだ殺人事件で、ポール・ブウールジェがかつて「弟子」を書いたときにやったように、この事件でもまた、公判記事に材を借り、有産階級の因襲的な冷やかな心理を扱った「アンドレ・コルネリュウス」という性格小説を書いている...
久生十蘭 「悪の花束」
...暑い盛りに大原には來たので...
森林太郎 「身上話」
...思えばいまだ暑い盛り...
矢田津世子 「旅役者の妻より」
...大正三年の九月の十五日……暑い盛りだ...
夢野久作 「焦点を合せる」
...まだ暑い盛り...
吉川英治 「黒田如水」
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