...疲れ倦みたる眩暈(くるめき)よ...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...松吉はフラフラと眩暈(めまい)を感じてよろめいた...
海野十三 「雷」
...水色の暈光(うんこう)をサッと上空に抛(な)げると...
海野十三 「空襲葬送曲」
...急に眩暈(めまい)でもしたらしく...
海野十三 「深夜の市長」
...病み上りのところへ強い日光を浴びたので眩暈がしてよろめき庭園の棚に掴まったのを私はいきなり突き落そうとしたのです...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「魂の喘ぎ」
...少し快よい眩暈(めまい)を感じさせる程度である...
高村光太郎 「触覚の世界」
...長椅子(ソーファ)の上にグッタリとノビていたが烈(はげ)しく眩暈がしてくるという訴えであった...
橘外男 「葛根湯」
...いつの間にか船首をめぐらせる端艇小さくなりて人の顔も分き難くなれば甲板(かんぱん)に長居は船暈(ふなよい)の元と窮屈なる船室に這(は)い込み用意の葡萄酒一杯に喉を沾(うるお)して革鞄(かばん)枕に横になれば甲板にまたもや汽笛の音...
寺田寅彦 「東上記」
...眩暈(めまい)でのめりそうになってきた...
徳永直 「冬枯れ」
...私は、黒い眩暈の中に、更に一つの薔薇色の眩暈を認めた…………流水よ、おんみの悲哀は祝福されてあれ! 倦怠に悩む夕陽の中を散りゆくもみぢ葉よ、おんみの熱を病む諦念は祝福されてあれ! あらゆる古日本の詞華集よ、おんみの上に、明(あかり)障子に囲はれたる平和あれ!……新らしい眩暈に屈服するためにか、或は、さうでなくてか、私はこの時宜に適はぬ訣別の辞を、何とも知れぬものゝ上に投げかけた...
富永太郎 「鳥獣剥製所」
...」その深い淵からくる一種の眩暈みたいなものに...
豊島与志雄 「溺るるもの」
...彼に眩暈(めまい)を与える...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...しかし眩暈(めまい)がさらにひどくなっていた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...眼覚(めざ)めの懶(ものう)さに快い眩暈(めまい)が交じる初春であった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...思わずクラクラと眩暈(めまい)がしました...
中里介山 「大菩薩峠」
...いま立停ったら眩暈いするだけだ...
久生十蘭 「ノア」
...灯の暈(かさ)をかぶった...
吉川英治 「宮本武蔵」
...人類誕生以前に遡ると思われる悠遠の昔からの悍ましい遺残物を目にした時の眩暈感を振り返ってみると...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
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