...ちょっとした暇を見ては...
ワシントン・アーヴィング Washington Irving 吉田甲子太郎訳 「駅馬車」
...この連中も、暇さへあれば、茶呑茶碗を持つて虱を追ひかけてゐる事は、外の仲間と別に変りがない...
芥川龍之介 「虱」
...朝から晩までいろいろの人と会って休む暇もないので...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...そこそこに暇をつげて帰つて来たといひます...
薄田泣菫 「質屋の通帳」
...今朝から肉体的な苦痛の方が激しいので精神的苦痛を顧みる暇はなかったし...
谷崎潤一郎 「細雪」
...ここ二三日のうちに……駒井の殿様のお船がおつきになるまでの暇つぶしに――と申しては勿体(もったい)のうございますが...
中里介山 「大菩薩峠」
...「僕はこの休暇中旅行だつてしたことはないのですもの図書館位行きますよ...
中原中也 「その頃の生活」
...ところがこの不意撃(ふいうち)に驚いて車をかわす暇もなくもろくも余の傍で転がり落ちた...
夏目漱石 「自転車日記」
...七月の休暇になると同時に...
萩原朔太郎 「夏帽子」
...学校はもう休暇になつてゐたが甥たちはなかなか帰郷しさうになかつた...
原民喜 「二つの死」
...恐らく眼をさます暇などはなかったろう...
久生十蘭 「海豹島」
...息つく暇もありゃしない...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「謎の四つ指」
...とつおいつの暇もなかった...
本庄陸男 「石狩川」
...そこで暇乞(いとまごひ)をすることを許された...
森鴎外 「高瀬舟」
...余命いくらもない鎌倉に手間暇かすな」義貞は...
吉川英治 「私本太平記」
...お暇(いとま)をしようではないか」連れの菅屋九右衛門をうながして匆々(そうそう)に辞しかけると...
吉川英治 「新書太閤記」
...うるさい奴、父が、くだらぬ励みは成らんと申したと云って、止めさせて来い』『…………』『何を恨めしそうに、わしの顔を見ているか』『お言葉ではございますが、吉千代も、あのように木剣を持つようになり、主税も兄らしゅう、暇を見ては、指南してやっておりまする...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...して、日は」「おさしつかえなくば、今夕にでも」「亘殿(わたりどの)のおやしきは、どの辺?」「いや、お越し下さるとあれば、その時刻に、駕(かご)を向けて、お迎えに参ろう」「然らば、お待ちする」「では――」と、使いの二人は、顔を見あわせて、頷(うなず)きを交わしながら、「お暇しよう...
吉川英治 「宮本武蔵」
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