...一刻の暇もない農繁の真最中に馬市が市街地に立った...
有島武郎 「カインの末裔」
...休む暇(いとま)もあらばこそ...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...あのネルのキモノを彼女が暇をとつた時に呉れてやつたのを...
竹久夢二 「砂がき」
...召使たちには全部一晩の休暇を与えておくようにと頼んできた...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...あらゆる心と肉の労働者もその労働の余暇にこれらの「自然の音」に親しんでもらいたい...
寺田寅彦 「蓄音機」
...とかくの思慮を費(ついや)す暇もない...
永井荷風 「つゆのあとさき」
...ここ二三日のうちに……駒井の殿様のお船がおつきになるまでの暇つぶしに――と申しては勿体(もったい)のうございますが...
中里介山 「大菩薩峠」
...なお二箇月の暇を貪(むさぼ)ることにとりきめて貰ったのが原(もと)で...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...お暇して出ていったとこだよ...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...ただひとり、銛師の北原だけは、暇さえあれば、沼の岸でひろった硬い泥炭の塊でコツコツと銛を作っていた...
久生十蘭 「地底獣国」
...内部の光景を説明する暇を失つたが...
牧野信一 「冬物語」
...帰国までゆるゆるおわしませと快く暇乞(いとまご)いして他の在所へ行って年月を送ると(『北条五代記』五)...
南方熊楠 「十二支考」
...いかに暇潰しに困っても白と黒の石をパチリとやる趣味はまだ無くてね...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...持った刀を揮う暇もなくワアッ! と叫んでデングリ返った喜造...
三好十郎 「天狗外伝 斬られの仙太」
...わざわざ暇をつぶして抒情詩人などの研究は致すまい」と...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...彼等は暇がないので...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...高倉の邸に入ってやっと療養につく暇をえた...
吉川英治 「私本太平記」
...お暇(いとま)をいたしまする」「うむ……」慈円はうなずいて...
吉川英治 「親鸞」
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