...即ち其の昆布を携へて実験室に至り浸出液を造り粘質物を除き無機塩類及びマンニットを結晶せしめて除去したるに呈味物質は依然として残液中に存し...
池田菊苗 「「味の素」発明の動機」
...掬(むす)ばば凝(こ)つて掌上(てのひら)に晶(たま)ともなるべき程澄みに澄んだ秋の水が...
石川啄木 「葬列」
...悲哀は分類結晶して...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...日本の水晶に比べると...
谷崎潤一郎 「陰翳礼讃」
...昔田舎(いなか)の家には普通に見られた三和土製(たたきせい)円筒形の小便壺(しょうべんつぼ)の内側の壁に尿の塩分が晶出して針状に密生しているのが見られたが...
寺田寅彦 「自由画稿」
...多数の結晶の集合体であるふつうの氷の研究にとりかかり得るのである...
中谷宇吉郎 「アラスカの氷河」
...低温室内の長時間撮影、顕微鏡による微速度、結晶の気紛れ、照明による結晶の昇華と、これだけ悪条件が初めからすっかり分っていたら、少くもこの冬には手がつけられなかったことであろう...
中谷宇吉郎 「映画を作る話」
...六花樹枝状の結晶ならば一千メートルを落下するのに約一時間はかかる...
中谷宇吉郎 「粉雪」
...例えば鉄とか銅とかいうものは微結晶の集合である...
中谷宇吉郎 「雪」
...今度からは降って来た結晶を見ればその落下速度は直ぐ分るのである...
中谷宇吉郎 「雪」
...これらの結晶初期の形というものは...
中谷宇吉郎 「雪」
...不思議なことには雪の結晶が段々大きく見えて来て...
中谷宇吉郎 「雪雑記」
...次ぎ次ぎと色々な結晶を作って来るので...
中谷宇吉郎 「雪雑記」
...雪積る水晶宮に死ぬことと寒き炬燵となど並ぶらん私は今雪の降り積る水晶宮の中で氷の様な冷い神々しい感じで静かに死んでゆく...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...家は水晶のような透明な物質からつくられます...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「幽霊島」
...「この砂(すな)はみんな水晶(すいしょう)だ...
宮沢賢治 「銀河鉄道の夜」
...結晶せられた美を現してくる...
柳宗悦 「民藝四十年」
...晶子女史の平家の歌も...
吉川英治 「随筆 新平家」
便利!手書き漢字入力検索