...晴れ間相きざし候折から――村郷士梁瀬(やなせ)金十郎殿より...
芥川龍之介 「尾形了斎覚え書」
...まだ晴れ間も見えないばかりか...
芥川龍之介 「妖婆」
...二雨の晴れ間を田圃へ出てみると...
薄田泣菫 「雨の日に香を燻く」
...帰りを雨に降られて本郷の村落のとっつきの百姓家にその晴れ間(ま)を待ったこともある...
田山花袋 「田舎教師」
...で、晴れ間を見て、京から北の方へ當る山合の寺へと窕子は出かけて行つた...
田山花袋 「道綱の母」
...その晴れ間にはおりおり生ま煖(あたた)かな日かげも射して...
イワン・ツルゲーネフ Ivan Turgenev 二葉亭四迷訳 「あいびき」
...梅雨の晴れ間の風の肌ざはりが...
徳田秋聲 「草いきれ」
...雨の晴れ間に庭の雑草を除く...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...するとこれが雨の晴れ間に生返る生活の音楽のプレリユウドで...
永井荷風 「花より雨に」
...晴れ間のない雨とともに...
久生十蘭 「ノア」
...ちよつとした晴れ間を見て...
堀辰雄 「手紙」
...そのうちときどき晴れ間も見えるようになり...
堀辰雄 「菜穂子」
...マスホノススキについては「人の命は晴れ間をも待つものかは」と昔登蓮法師を悩ましたもんだ...
牧野富太郎 「植物記」
...人の命は雨の晴れ間を待つものかと走り行きて尋ぬると...
南方熊楠 「十二支考」
...夕霧の晴るるけしきもまだ見ぬにいぶせさ添ふる宵(よひ)の雨かなこの晴れ間をどんなに私は待ち遠しく思うことでしょう...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...姫君がたの心には朝霧夕霧の晴れ間もなく歎(なげ)きが続いた...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...瞬間自責を感じて通りの晴れ間に葉を拡げたマロニエに眼を移した...
横光利一 「旅愁」
...陽(ひ)の晴れ間には...
吉川英治 「新書太閤記」
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