...彼の文章は晦渋で、含蓄が多い...
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スワンテ・アウグスト・アーレニウス Svante August Arrhenius 寺田寅彦訳 「宇宙の始まり」
...そこにある程度まで晦渋(かいじゅう)と抵抗とがまぬがれがたく...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...それから徒(いたず)らに複雑に文字を遣(つか)ったりまた晦渋(かいじゅう)で難解であったりすることは...
高浜虚子 「俳句への道」
...晦渋(かいじゅう)ではあるけれども...
太宰治 「虚構の春」
...という言葉ほど自分にとって難解で晦渋(かいじゅう)で...
太宰治 「人間失格」
...殊更(ことさら)意味を晦渋(かいじゅう)にしたのかと思われるものがたくさんある...
谷崎潤一郎 「吉野葛」
...晦渋ではない)二月十二日雨...
種田山頭火 「其中日記」
...文章と科学「甲某の論文は内容はいいが文章が下手(へた)で晦渋(かいじゅう)でよくわからない」というような批評を耳にすることがしばしばある...
寺田寅彦 「科学と文学」
...台詞(せりふ)の音声は晦渋(かいじゅう)にして変化に乏しきこと宛(さながら)僧侶(そうりょ)の読経(どきょう)を聞くの思(おもい)ありき...
永井荷風 「江戸芸術論」
...その「表現の晦渋」という難関を突破しなければならない...
中島敦 「鏡花氏の文章」
...彼の眼玉がかように晦渋溷濁(かいじゅうこんだく)の悲境に彷徨(ほうこう)しているのは...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...その作品を暗く晦渋(かいじゅう)にしたが...
野村胡堂 「楽聖物語」
...少し晦渋(かいじゅう)になり過ぎているが...
野村胡堂 「楽聖物語」
...彼等は強(し)いて詩語を晦渋(かいじゅう)し...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...中に意味の取りにくい晦渋な難物の混じつてゐるのもその為である...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...光線が暗いという上心持の晦渋さをも幾分含む...
宮本百合子 「九州の東海岸」
...あるいは晦渋(かいじゅう)になるようでは...
与謝野晶子 「教育の民主主義化を要求す」
...晦渋(くわいじふ)曖昧(あいまい)な陰鬱さの正反対で...
吉野秀雄 「秋艸道人の書について」
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