...此の時には佐野教授が姿を晦ましてしまったので...
浅沼稲次郎 「まあまあ居士の弁」
...女流文学者は毎月晦日(みそか)には定(きま)つて厭世観を起す例になつてゐるが...
薄田泣菫 「茶話」
...初秋のある日晦堂老師を山寺に訪ねたことがあつた...
薄田泣菫 「独楽園」
...……その大莫迦者は我々四十五年の歳月をかけて専門に研究しているものの眼を晦(くら)ますほどに...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...瞬間目先きが晦(くら)んだようだった...
徳田秋声 「仮装人物」
...すると大晦日(おほみそか)の晩...
徳田秋声 「のらもの」
...年越ソバ(十数本)などで大晦日から三ヵ日をすごした...
戸坂潤 「獄中通信」
...あとを晦(くら)まそうとした手段であることは明らかだけれど...
中里介山 「大菩薩峠」
...晦といい朔というのは...
中谷宇吉郎 「古代東洋への郷愁」
...かつて私も葛飾住居の経験があるけれど本所に蚊がなくなれば大晦日――あの辺り今日といえども四月から十一月まで蚊帳の縁は離れない...
正岡容 「我が圓朝研究」
...矢張り私にまで行先を晦ます為であったのであろうか...
松本泰 「日蔭の街」
...新しい筆で大晦日の夜お祝箸の袋の上にかいて...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...最も上手に韜晦(とうかい)する者の技芸であった...
柳田国男 「木綿以前の事」
...区々たる藩家の内紛に眼を晦(くらま)され...
山本周五郎 「夜明けの辻」
...そのまま行衛(ゆくえ)を晦(くら)ましてしまったものだそうです...
夢野久作 「二重心臓」
...天地も晦(くら)くなってしまった...
吉川英治 「三国志」
...きょう一日しかないという大晦日(おおみそか)の昼...
吉川英治 「宮本武蔵」
...三の者を後に連れ宵の大晦日(おおみそか)を...
吉川英治 「宮本武蔵」
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