...広巳の眼の前には初春の寒い月の晩海晏寺(かいあんじ)の前の大榎(おおえのき)の傍で...
田中貢太郎 「春心」
...友の世話になってるという考えに晏如(あんじょ)たることができなかった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...呂子春秋は、その頃の百家の學者を集めて作つたものであるが、之を中心として韓非子、それから今少し上の荀子と云ふ樣な者、更に一段上の孟子、墨子と云ふ樣な者、その前後に關係ある管子、晏子春秋、國語、國策と云ふ樣な本によりて、更にその以前の古書を判斷し、それで始めて多少なりとも戰國の頃まで存在した經典の如何なる者たるかゞ解るのである...
内藤湖南 「支那古典學の研究法に就きて」
...晏子春秋の序録に記してゐる...
内藤湖南 「支那目録學」
...わたくしは果してよくケーベル先生やハーン先生のように一生涯他郷に住み晏如(あんじょ)としてその国の土になることができるであろうか...
永井荷風 「西瓜」
...晏如(あんじょ)として筆硯を呵(か)するの勇気あるは...
夏目漱石 「野分」
...厳寒ノ身ニ逼ルヤ吾ガ歯牙尽ク戦フテ汝独リ晏如タリ...
成島柳北 「祭舌文」
...論語鄭玄何晏注」と云つてある...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...雑著には『晏子(あんし)春秋筆録』...
森鴎外 「渋江抽斎」
...兵書に眼(まなこ)をさらすという人であッた,それゆえ自分にも晏起(あさね)はさせず...
矢崎嵯峨の舎 「初恋」
...『晏子(あんし)は長(た)け六尺(しやく)に滿(み)たず...
司馬遷 箭内亙訳註 「國譯史記列傳」
...(七三)假令(もし)晏子(あんし)にして在(あ)らば...
司馬遷 箭内亙訳註 「國譯史記列傳」
...【六五】晏子春秋...
司馬遷 箭内亙訳註 「國譯史記列傳」
...晏子※然攝二衣冠一...
司馬遷 箭内亙訳註 「國譯史記列傳」
...一日も晏如(あんじょ)としている恥かしさに耐えなくなった...
吉川英治 「剣難女難」
...生を偸(ぬす)んで晏如(あんじよ)たりえん...
吉川英治 「私本太平記」
...勝てるという晏如(あんじょ)な気持からは出るものではない...
吉川英治 「新書太閤記」
...汚穢に充ちた泥溝の内に晏如としてあった...
和辻哲郎 「転向」
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