...その時風邪(かぜ)を引いたのだろう...
芥川龍之介 「妙な話」
...帰途についた時風が出た...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...西南の時風(じふう)にはたかれて進む獅子のやうな印度洋の怒濤が...
ポオル・クロオデル Paul Claudel 上田敏訳 「椰子の樹」
...花時風雨多し、春めいて花が咲きはじめる、曇が雨となり風となつた...
種田山頭火 「其中日記」
...芽をふく枝のやすけさは三月二十八日花時風雨多し...
種田山頭火 「其中日記」
...作は藤四郎)四月二十二日花時風雨多...
種田山頭火 「旅日記」
...処でこの非常時風景を世間では漫然とファシズムという名で呼んでいるが...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...客の一人が留守宅に召集令が来たとて呼び出しといふ非常時風景...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...雲のへりがまるで虹(にじ)で飾(かざ)ったようだ」西の方の遠くの空でさっきまで一生けん命(めい)啼(な)いていたひばりがこの時風に流(なが)されて羽(はね)を変(へん)にかしげながら二人のそばに降(お)りて来たのでした...
宮沢賢治 「おきなぐさ」
...その時風がざあっと吹いて来て土手の草はざわざわ波になり...
宮沢賢治 「風の又三郎」
...その時風上から赤いぼんやりした赤い光り物が急速度で接近して来て...
武者金吉 「地震なまず」
...この時風呂屋が倒壊したら...
武者金吉 「地震なまず」
...丁度その時風が出て...
コロレンコ Vladimir Galaktionovick Korolenko 森林太郎訳 「樺太脱獄記」
...わけて知職人の多い南都は時風(じふう)も烈しい...
吉川英治 「私本太平記」
...逆(さか)しまな時風となった」「そうです...
吉川英治 「私本太平記」
...元禄の腐(す)えた時風に同調していない...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...乱麻殺伐(らんまさつばつ)な時風に...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
...吉岡伝にあるように、武蔵が約束の日に、逃亡してしまったような事実がないまでも、もし武蔵の行動に、正々堂々がなく、残忍、傲岸唾棄(ごうがんだき)する態度があったなら、当時の時風で、あれほどな権門(けんもん)の一族門人が、彼に手を振らして天下を歩かせて措(お)く筈はない...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
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