...昨春の大挙上京の折...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...昨春鉱業停止請願のために数千人の諸君が入京せんとされたときも...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...昨春馴染の此宿へ泊る...
種田山頭火 「行乞記」
...昨春以来の脱肛が今朝入浴中ほつとりとおさまつた...
種田山頭火 「行乞記」
...前栽の萩――一昨春...
種田山頭火 「其中日記」
...妹は昨春丈夫な男兒をまうけました...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...昨春(さくしゅん)当時(とうじ)の皇太子殿下今日の今上陛下(きんじょうへいか)が甲州御出の時...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...露国の政略と雄図とは実に昨春〔明治十八年〕露国官吏の口より明快に公言せられたり...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...「昨春の学生大会は...
戸坂潤 「社会時評」
...滑稿諧謔の老手坂田仙八の門を叩いてゐたが昨春の兵火にあえなく落命してしまつた...
正岡容 「浅草燈籠」
...閑話休題――港家小亀は昨春の兵火にほとんど生死不明を伝へられてゐたが...
正岡容 「浅草燈籠」
...そうして昨春三周さんの藤浦氏にお話し頂いたさまざまの秘材も...
正岡容 「小説 圓朝 あとがき」
...このようにして考えてみると立花家橘之助と私との縁(えにし)の絲はなかなかに深く、そういえばその「影絵は踊る」の女主人公も橘之助門下の某女だったし、橘之助と艶名を謳(うた)われた三遊亭圓馬(その頃のむらく)が私の師父にあたっているし、さらに私と多年の交わりがあり、それゆえに昨春、七世橘家圓太郎を襲名させた新鋭はたまたま橘之助最後の夫たる先代圓の門人...
正岡容 「随筆 寄席囃子」
...もちろん、昨春、私の江戸文学の恩師川柳久良伎翁を喪つて、直系本格川柳の廃滅を痛惜、その復興継承をおもひ立つに至つたことも亦決して原因でないとはいへまい...
正岡容 「東京万花鏡」
...昨春田辺へ来られた節親(まのあた)り挨拶あり...
南方熊楠 「十二支考」
...一昨春合祀反対の暴動すら起これり...
南方熊楠 「神社合祀に関する意見」
...昨春三月頃の東都の新聞という新聞にデカデカと書き立てられました特号標題(みだし)の「謎の女」に相違ない事です...
夢野久作 「少女地獄」
...そのとき自分は昨春の強震を思い出して...
和辻哲郎 「地異印象記」
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