...昨年の秋からは、妻にも明らかに栄養失調の徴候が現われ始めた...
伊丹万作 「わが妻の記」
...昨年の秋のある夜であった...
犬養健 「“指揮権発動”を書かざるの記」
...真珠のような美しいものを一昨年の秋...
上村松園 「車中有感」
...これは一昨年の秋出来たのである事...
相馬泰三 「田舎医師の子」
...怪しき老婆この物語は、昨年の秋の末、九州のごく西のはずれの大村という城下町の、その侍小路のふるい屋敷町におこったできごとです...
橘外男 「亡霊怪猫屋敷」
...何と驚異的な精力ぞ!それが一昨年の秋...
豊島与志雄 「樹を愛する心」
...昨年の秋C・T・Rウイルソン先生からの手紙で...
中谷宇吉郎 「英国日食班の印象」
...昨年の秋、まだ本気に南画を始めてから半年も経たぬというのに、大胆にもすっかり道具を持って仙台へ乗り込んだ...
中谷宇吉郎 「南画を描く話」
...かくして昨年の秋から冬にかけて熱烈な愛が再びよみ返ったのです...
浜尾四郎 「悪魔の弟子」
...殊に昨年の秋以来...
浜尾四郎 「悪魔の弟子」
...昨年の秋、どこかの戦争で重傷を受けて帰り、貝津藤吉という手下を連れて木賀の湯へ湯治に行ったが、それっきり帰って来なかった...
久生十蘭 「うすゆき抄」
...一昨年の秋の或る朝...
堀辰雄 「楡の家」
...一昨年の秋百枚近く書いてあった...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...三年間ほどは御愛情があるふうで御関係が続いていましたが、昨年の秋ごろに、あの方の奥様のお父様の右大臣の所からおどすようなことを言ってまいりましたのを、気の弱い方でございましたから、むやみに恐ろしがっておしまいになりまして、西の右京のほうに奥様の乳母(めのと)が住んでおりました家へ隠れて行っていらっしゃいましたが、その家もかなりひどい家でございましたからお困りになって、郊外へ移ろうとお思いになりましたが、今年は方角が悪いので、方角避(よ)けにあの五条の小さい家へ行っておいでになりましたことから、あなた様がおいでになるようなことになりまして、あの家があの家でございますから侘(わび)しがっておいでになったようでございます...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...◇助手入用薬物研究物理化学初歩程度の知識要十七八乃至二十四五歳迄の男子月給二〇住込通勤随意履歴書身元保証不要毎日後五時本人来談に限る柏木一五一二狭山これは一昨年の秋...
夢野久作 「暗黒公使」
...一昨年の秋の初め頃...
夢野久作 「霊感!」
...それが昨年の秋口になりますと大切な娘のこの唖女(おしやん)が...
夢野久作 「笑う唖女」
...藤夜叉が村へ入ったのは昨年の秋ごろだった...
吉川英治 「私本太平記」
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