...今も猶(なほ)昔のごとし...
石川啄木 「詩」
...昔の樂みの半分は屹度(きつと)失(な)くなつたであらう...
石川啄木 「葬列」
...もう二十年以上も昔のことである...
海野十三 「人造物語」
...昔の片貝の町の姿ではなかった...
太宰治 「正義と微笑」
...二こういう考え方に反して昔の本居宣長は神代の巻の話をそのまま文字通りに事実だと信じた...
津田左右吉 「神代史の研究法」
...昔の友人らしいものは一人もいなかった...
徳田秋声 「黴」
...昔の情婦たちの雇い監督となり...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...昔の同僚たる大学の職員らからさえも...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...ここは昔の城下町として...
中里介山 「大菩薩峠」
...しかも三万円とか、五万円とかいうのは、昔の金にしたら、二百円か三百円にすぎない...
中谷宇吉郎 「科学は役に立つか」
...昔の儘の原と川と山の間にある、一條、二條、三條をつくして、九條に至つても十條に至つても、皆昔の儘である...
夏目漱石 「京に着ける夕」
...昔の素朴な玩具よりも...
萩原朔太郎 「童話と教育について」
...昔の文献を研究する場合に「お」類の仮名と「を」類の仮名と混同してはいけない...
橋本進吉 「古代国語の音韻に就いて」
...江東一帶は工業地區となり、隅田川は機械油を流しうかべる現今こそ、金の集散は著しいであらうが、昔の大川筋に、物資の力と花火の發達なぞといふのはをかしいやうだが、武藏と下總の國境(くにざかひ)を、渡し舟が人を運んだ人煙稀薄(じんゑんきはく)な大昔(おほむかし)はとにかくとして、あれだけの橋が幾筋も出來上るには、かけなければならない交通と、物資のふくらみとがあつたわけだ...
長谷川時雨 「花火と大川端」
...音に聞えた昔の海賊村上流の水軍でも...
平田晋策 「昭和遊撃隊」
...昔のある有名を一学者は椿(ちん)(チャンチン)の日本の古名にタマツバキという称えがあるからそれで椿(ちん)(チャンチン)の字をツバキに誤用したといっている...
牧野富太郎 「植物記」
...それが昔の字の名になったのは単にその大きさの田もあったというだけでなく...
柳田國男 「地名の研究」
...奈良の昔の鐘は諸行無常の響きを持っていたとは考えにくい...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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