...僕が昔から材料を採(と)るのは大半この「昔々」と同じ必要から起つてゐる...
芥川龍之介 「澄江堂雑記」
...昔々、バグダツドのマホメツト教のお寺の前に、一人の乞食が寝て居りました...
芥川龍之介 「三つの指環」
...昔々エジプトの或王様が宮廷の図書室の戸口に「霊魂慰藉(いしゃ)の宝庫」と誌した...
辰野隆 「愛書癖」
...「昔々、京の三条の提灯屋(ちょうちんや)へ提灯を買いに行きましたとさ、提灯を一張買って壱両小判を出しましたが、番頭さんがおつりをくれません、もしもし番頭さん、おつりはどうしたと言えば、番頭さんが言うことには、提灯に釣がねえ」だが、この落ちは、舞子たちにあんまり受けませんでした...
中里介山 「大菩薩峠」
...『一と目千兩』のお夢といふ太夫が入つたんです」「それがお前を買ひきらうといふのか」「昔々江戸にあつたとか言ひますね...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...名取屋三七郎の家の兩隣には、三軒長屋が二た棟あるが、不思議なことに皆んな男世帶だ、――三七郎の妾のお鮒が綺麗なんで、女といふ女は住みつかないんだ相ですよ」「お前の話は相變らず馬鹿々々しいな」「まア、聽いて下さいよ、話はこれから面白くなるんで」「フーム」「三軒長屋が二つ、その一つは北の方にあつて、按摩(あんま)の年寄夫婦が一と組と、浪人波多野虎記(とらき)と、小博奕(こばくち)を渡世にしてゐる、勇吉といふ若いのが住んでゐる、按摩の女房の婆さんなんか女のうちに入らない」「――」「南隣の三軒長屋には、馬鹿の猪之助と、漁師の申松(さるまつ)が住んで居て、中の一軒は空家だ、その空家にはお化けが出るといふ噂があつて、この一年借り手が無い、――昔々、一人者の婆さんが、臍繰(へそくり)を五貫六百ばかり殘して死んだ相だから、多分それに思ひが殘つてゐるだらうといふことで――」「恐ろしくケチなお化けだな」「ところで、この三軒長屋二た棟に住んでゐる、六人の住人のうち、按摩夫婦の二人の外は、皆んな名取屋三七郎の妾のお鮒に夢中なんだから面白いぢやありませんか」「そんな話は、ちつとも面白くは無いよ、馬鹿々々しい」「錢形の親分に面白がらせようなんて、そんな娑婆(しやば)つ氣はありませんよ、當人同士は妾のお鮒に聲でも掛けて貰はう、せめて一と眼振り向いて見られようと、そりや夢中なんで」「そんなのが四人も五人も大川端に集まるんだから江戸は廣いなア」「先づ第一番に白痴(ばか)の猪之助――この男は取つて二十九の良い若い者だが、釘が一本足りないばかりに、まともな仕事が出來ねえ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
......
萩原朔太郎 「郷愁の詩人 与謝蕪村」
...昔々の家に鳴るオルゴールの音色のように...
萩原朔太郎 「郷愁の詩人 与謝蕪村」
...昔々の名優大井新太郎が一幕出してゐる...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...昔々私に起つた不幸なことや...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...昔々あるところにお爺さん……」と言ひかけると二人は激しく首を振つて...
牧野信一 「嘆きの孔雀」
...」北欧の――ゴール? と云つたか、ガスコンであつたか? ちよつと堂忘れしたが、奴等のなりはひは長蛇船のかひをそろへた海賊であつた、昔々、未だどちらを向いても王国などゝいふものもなく誉れに富んだ騎士も住まず、桂冠詩人の詩集はおろか、羊の皮表紙の物語本一冊もなかつた荒海の、荒地の、ツンドラ地帯に吹きまくる嵐を衝いて掠奪と殺りくが勝負であつたイクサ人達は、偃月刀をふりかざして生きまくつてゐるのみであつたが、人間のロマンテイシズムの血は文明の深差に関はりなく、事態が非常であればあるほど限りない夢であつて、それらの海賊は、海賊ながらも全部が、詩人であつたと聞く...
牧野信一 「浪曼的月評」
...蓋し彼が前座で空板(からいた)を叩いてゐた昔々から...
正岡容 「吉原百人斬」
...昔々、プラトーンの「リパブリック」など哲学としてよんだ時代からぼんやり盲目窓のように立っていたものが、こういう現実的な光りでパッと開いたような面白さ...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...そのころ『昔々春秋』といって大阪の中井履軒が...
柳田国男 「故郷七十年」
...一一六昔々あるところにトトとガガとあり...
柳田国男 「遠野物語」
...昔々至って貧しい老女の家に...
柳田国男 「年中行事覚書」
...昔々どっと昔の大昔...
柳田国男 「雪国の春」
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