...『一と眼千両』のお夢という太夫が入ったんです」「それがお前を買いきろうというのか」「昔々江戸にあったとか言いますね...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...昔々の聖者達のやうに...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「この野郎は、内儀(おかみ)さんが離屋の床下に入れて、生命(いのち)がけで守っていた一万両の隠し場所を嗅(か)ぎつけ、母家の二階に戸板に仕掛けた弓を持ち込み、槍の中心(なかご)に、紐をつけて射込んだのですよ、昔々、石弓(弩(いしゆみ))というものを戦(いくさ)のとき使ったというが、板に弓を留めて射ると、かなりの重いものでも、狙い違(たが)わず遠くへ射込める、庇(ひさし)にそれを仕掛けて石の代りに槍の中心をつがえ、着換をして、これから寝ようとしている内儀さんの首を射た」「――」聴く人は固唾(かたず)を呑むばかり、平次の絵解きは誰も想像もしなかった程(ほど)の変ったものです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...緋娑子さんが、この前に遊びに来たのは、去年の暮れごろのことだったから、むかしといったって、まだ、半年そこそこにしかならないが、緋娑子さんの咏歎(えいたん)をきいていると、それが、『昔々、あるところに』の、あの『大昔』のようにきこえる...
久生十蘭 「キャラコさん」
...昔々(むかしむかし)露西亜(ロシア)のペートル帝が和蘭(オランダ)に行て航海術を学んだと云(い)うが...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...何でも金になる話昔々一人のたいへんなお金持がありました...
ナサニエル・ホーソン Nathaniel Hawthorne 三宅幾三郎訳 「ワンダ・ブック――少年・少女のために――」
...昔々あるところにお爺さん……」と言ひかけると二人は激しく首を振つて...
牧野信一 「嘆きの孔雀」
...お伽噺△昔々ある処に七郎といふ大へんに勇ましい少年がありました...
牧野信一 「〔編輯余話〕」
...誰が!寄席ぐろてすく昔々大正の頃...
正岡容 「艶色落語講談鑑賞」
...蓋し彼が前座で空板(からいた)を叩いてゐた昔々から...
正岡容 「吉原百人斬」
...又(また)お前(まへ)が眠(ねむ)つて了(しま)ふからさ』『昔々(むかし/\)或(あ)る所(ところ)に三人(にん)の小(ちひ)さな姉妹(きやうだい)がありました』と福鼠(ふくねずみ)は大急(おほいそ)ぎで初(はじ)めて...
レウィス、キァロル Lewis Carroll 丸山英觀訳 「愛ちやんの夢物語」
...増補昔々物語の本文...
三田村鳶魚 「女順禮」
...あなたの昔々のテニス用シャツがこんなに便利に私の役に立つとはお思いにもなれなかったでしょうね...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...一〇二―一〇五雨風祭一〇九昔々一一五―一一八歌謡一一九一遠野郷(とおのごう)は今の陸中上閉伊(かみへい)郡の西の半分...
柳田国男 「遠野物語」
...一一六昔々あるところにトトとガガとあり...
柳田国男 「遠野物語」
...昔々至って貧しい老女の家に...
柳田国男 「年中行事覚書」
...昔々時鳥と郭公は兄弟でまたは姉妹で...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...昔々ひどい凶作の年に...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
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