...どうも「昔々」だけ書いてすましてゐると云ふ訳には行(ゆ)かない...
芥川龍之介 「澄江堂雑記」
...これは本当に昔々の思い出話なのでございます...
上村松園 「京の夏景色」
...昔々の子守歌を歌い出した...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...冬木立昔々の音すなり...
中里介山 「大菩薩峠」
...『一と目千兩』のお夢といふ太夫が入つたんです」「それがお前を買ひきらうといふのか」「昔々江戸にあつたとか言ひますね...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...『一と眼千両』のお夢という太夫が入ったんです」「それがお前を買いきろうというのか」「昔々江戸にあったとか言いますね...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...「ところで、伊八を、うんと怨んで居る者はなかつたのか」「怨んでゐるといふわけぢやありませんが、兄さんが昔々、何んとか言ふ大名のお出入りで、その頃知合だつたといふ、お隣の久吉さんと檜木さんは、月に一度や二度は、兄さんをつかまへて金をせびつて居りました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...昔々大昔の華魁(おいらん)だ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
......
萩原朔太郎 「郷愁の詩人 与謝蕪村」
...「昔々しきりに思ふ慈母の恩」...
萩原朔太郎 「郷愁の詩人 与謝蕪村」
...緋娑子さんが、この前に遊びに来たのは、去年の暮れごろのことだったから、むかしといったって、まだ、半年そこそこにしかならないが、緋娑子さんの咏歎(えいたん)をきいていると、それが、『昔々、あるところに』の、あの『大昔』のようにきこえる...
久生十蘭 「キャラコさん」
...昔々(むかしむかし)露西亜(ロシア)のペートル帝が和蘭(オランダ)に行て航海術を学んだと云(い)うが...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...昔々私に起つた不幸なことや...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...昔々あるところにお爺さん……」と言ひかけると二人は激しく首を振つて...
牧野信一 「嘆きの孔雀」
...蓋し彼が前座で空板(からいた)を叩いてゐた昔々から...
正岡容 「吉原百人斬」
...増補昔々物語の本文...
三田村鳶魚 「女順禮」
...そのころ『昔々春秋』といって大阪の中井履軒が...
柳田国男 「故郷七十年」
...それ止めて昔々かたれ」という...
柳田国男 「雪国の春」
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