...昔の悠長な時代さえ前九年後三年...
内田魯庵 「二十五年間の文人の社会的地位の進歩」
...と云うことを昔の仕事仲間に警告して来たのに相違ないのだ...
コナンドイル 三上於莵吉訳 「グロリア・スコット号」
...「お広さん、大層(たいそう)精(せい)が出ますね」久さんが挽く肥車の後押して行くおかみを目がけて人が声をかけると、「天狗様(てんごうさま)の様に働くのさ」とおかみが答えたりしたのは、昔の事になった...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...「疇昔(ちゅうせき)の戯談呆(ぼうちょう)に憑(よ)る...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...元和以前の昔は知らず...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...一体江戸名所には昔からそれほど誇るに足るべき風景も建築もある訳ではない...
永井荷風 「日和下駄」
...歴史とは、昔、在った事柄(ことがら)をいうのであろうか? それとも、粘土板の文字をいうのであろうか?獅子狩(がり)と、獅子狩の浮彫(うきぼり)とを混同しているような所がこの問の中にある...
中島敦 「文字禍」
...昔の夢を語る亡霊の姿...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...ところで結局大騒ぎをして昔の名墨のような墨の出来上る頃には...
中谷宇吉郎 「墨色」
...ローマ創始者の骨を埋めてある所として昔から神聖視されて来たということだが...
野上豊一郎 「パラティーノ」
...昔議会がここで開かれていた頃...
野上豊一郎 「パリの地下牢」
...ここにも昔の味があった...
古川緑波 「神戸」
...昔から山ノイモが鰻になるという諺があって...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...なんとか水温を上げる工夫は無いかなあ?金吾 いろいろ私も考えやしたが――ここらでは昔っから取入れ口をこんな風にアゼを幾重にもつきやして...
三好十郎 「樹氷」
...源氏はどう自分の昔を思っているであろうと恥じておいでになった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...穉かった昔の羅(うす)ものに身を包もうとして...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...昔の中等です...
夢野久作 「近世快人伝」
...……すなわち昔はこれを『神憑(かみうつ)り』とか『神気(かみげ)』とか『神上(かみあが)り』とか称していたもので...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
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