...鞭を手にした彼女の姿は昔の童話の魔法の鏡の中からやさしく微笑みかける勇壯な女丈夫の姿を偲ばせる...
關口存男 「新獨逸語文法教程解説」
...伊沢と噂をした木内種盛の昔のままの姿であった...
田中貢太郎 「雨夜続志」
...大昔から何度となく外国文化を模倣し鵜(う)のみにして来た日本にも...
寺田寅彦 「映画雑感(1[#「1」はローマ数字、1-13-21])」
...停車場付近の新開町の被害が相当多い場所でも古い昔から土着と思わるる村落の被害が意外に少ないという例の多かった事である...
寺田寅彦 「天災と国防」
...阿弥陀仏のいまだ仏にならせ給わざりし昔...
中里介山 「法然行伝」
...昔から僧行基が誨(おし)えたと云う...
中山太郎 「本朝変態葬礼史」
...昔使ってた若党でございます...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...重吉は昔の東京の街がなつかしかつた...
林芙美子 「なぐさめ」
...わたしの視ている碧(あお)い碧い波……あんなに碧い波も、ああ、昔、昔、……人間が視ては何かを感じ何かを考え何かを描いていたのだろうに、……その碧い碧い波ももうわたしの……わたし以前のしのびなきにすぎない...
原民喜 「鎮魂歌」
...罪多き男こらせと肌きよく黒髪長くつくられし我 とか又有名な やは肌のあつき血汐に触れも見でさびしからずや道を説く君 など同じテマに属する一連の作があること昔は誰でも知つて居た...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...昔のご主人が戻って来て嬉しかったし...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「本命馬」
...」「昔の艦(ふね)は斯んなものが附いてゐたんだね...
牧野信一 「淡雪」
...昔からいつもこれだったんだ...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「幸福への意志」
...今から昔へのこの順序は明かに存在としての歴史の進行とは逆である...
三木清 「歴史哲學」
...昔式の作家は皆そうね...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...もっとも昔は燗徳利(かんどっくり)などに巧な絵を描きました...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...此(この)島には鼠昔よりおびただしく...
柳田国男 「海上の道」
...中に笛を仕込んだオモチャが昔あった...
夢野久作 「街頭から見た新東京の裏面」
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