...とにかく遠い昔である...
芥川龍之介 「おぎん」
...昔の学者に特有な大衆を軽視するという悪い傾向を除いては現時の科学者のそれと完全に一致するものである...
スワンテ・アウグスト・アーレニウス Svante August Arrhenius 寺田寅彦訳 「宇宙の始まり」
...昔から婦人の間には「見直し聞直し」といって...
高群逸枝 「女性史研究の立場から」
...昔の境遇に較(くら)べれば...
橘外男 「墓が呼んでいる」
...一と昔前はそう云う御自身が歯の浮くようなハイカラ振りに身を窶(やつ)していた時代もあるのだが...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...二十世紀のフランスにもまだこんな昔の田舎が保存されているかと思うと実にうらやましい気がした...
寺田寅彦 「映画雑感(3[#「3」はローマ数字、1-13-23])」
...昔よそのおばさんが言った「どこかおなかに弱い所があるせいでしょう」という事とを合わせて考えてみるといいようである...
寺田寅彦 「笑い」
...それやこれやの事から世間では誰いうともなく好色本(こうしょくぼん)草双紙類の作者の中でもとりわけ『偐紫田舎源氏』の作者柳亭種彦は光源氏(ひかるげんじ)の昔に譬(たと)えて畏多(おそれおお)くも大御所様大奥の秘事を漏(もら)したにより必ず厳しい御咎(おとがめ)になるであろうとの噂(うわさ)が頗(すこぶ)る喧(かしま)しいのであった...
永井荷風 「散柳窓夕栄」
...昔し死んだ赤ん坊については...
夏目漱石 「道草」
...天皇応神は、天皇仲哀の子としては、月が合わないということは、昔から、ひろく一般人民の指摘するところであった...
蜷川新 「天皇」
...昔は二本差だつたか知らぬが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...昔(むかし)の新羅(しらぎ)の王樣(おうさま)や偉(えら)い人(ひと)の古墳(こふん)なのです...
濱田青陵 「博物館」
...城下の街には昔ながらの人が住んで...
本庄陸男 「石狩川」
...昔瓶沙王(びょうしゃおう)登極(とうきょく)の初め...
南方熊楠 「十二支考」
...昔乙女の良人が知りあいだった例の画家の姓と名とを示していた...
「朝の風」
...昔ながらの方法による畑であったのが...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...それも昔見た人であった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...もう十年の昔となって...
吉川英治 「源頼朝」
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