...而も彼はこの明白なる誤謬を一寸かう思つただけで無視して了ふことが出來なかつた...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...兎も角も自分はこれに就いて一點疚(やま)しい處のないのは明白な事實だ...
石川啄木 「雲は天才である」
...遂に十九章に至っては二十六節の如き明白なる来世信仰を抱くに至ったのである...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...歴々(れきれき)として指摘し得る明白な事実である...
大隈重信 「選挙人に与う」
...しかしこの出来事の指し示す心憎きまでに明白な暗示に思わずも心を惹かれて行くのであった...
大阪圭吉 「坑鬼」
...あるいは明白な誤謬(ごびゅう)に充ちたものであったとしたらどうであろう...
寺田寅彦 「学位について」
...実際の明白な区別は...
寺田寅彦 「病室の花」
...彼は輪廓明白なる一人格としてよりは...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...この明白な論理に心底(しんそこ)から大人しく従い得ない細君は...
夏目漱石 「道草」
...故にその心に明白なる音樂を聽き...
萩原朔太郎 「青猫」
...然らざれば三日に於て既に明白なる事實が...
原勝郎 「吾妻鏡の性質及其史料としての價値」
...現実の文学作品を一眼でも見たものには明白な事実であり...
平林初之輔 「諸家の芸術価値理論の批判」
...もとより明白なり...
福沢諭吉 「学問の独立」
...其分界明白なることならば...
福沢諭吉 「帝室論」
...明白な理由からそれを公表することをさし控える」――『ル・メルキュール紙』六月二十四日...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「マリー・ロジェエの怪事件」
...したがって近代的唯物論がまた実に近代的無産者的基礎経験のうちにその理論の具体的なる根源を有するということを明白ならしめることが...
三木清 「マルクス主義と唯物論」
...明白な綱領があった...
宮本百合子 「現代史の蝶つがい」
...糺(ただ)せばいつでも明白なこと)として気に病まないだけのことであった...
吉川英治 「新書太閤記」
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