...彼は継述を避け、自分なりの説明方法を模索した...
...恰(あたか)も明方の寒い光が次第に暗(やみ)の中にひろがるやうな...
芥川龍之介 「枯野抄」
...七つい二三日前の明方に見た夢こそ振つたものであつた...
石川啄木 「郁雨に與ふ」
...明方までうちに居られない事は...
小泉八雲 田部隆次訳 「忠五郎のはなし」
...窕子は明方まで眠れなかつた...
田山花袋 「道綱の母」
...美しい鳩色の明方...
中島敦 「光と風と夢」
......
長塚節 「長塚節歌集 下」
...明方四時頃例に依り輕い喘息發作に眼が覺める...
南部修太郎 「日曜日から日曜日まで」
...多くの人々にあつて「まだ醒めやらぬ明方の夢」が樂しいのは...
萩原朔太郎 「夢」
...山上の初夏、明方ともなれば、白樺林にはほととぎすが喧しい位啼き続けることだらう、その声が水に響いて静かなまだ明けきらぬ湖水には白波が立つことだらう...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...仄白き靄の中なる苜蓿(うまごやし)人踏む頃の明方の夢私は今明方の夢を見てゐる...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...――窓の外には月の光が明方のやうに明るく輝いてゐた...
牧野信一 「明るく・暗く」
...私の体は靄の深かつた明方の夜見を出発して以来数時間(?)の後...
牧野信一 「夜見の巻」
...明方までも人形に戯れてゐるのか! と雪江は思つた...
牧野信一 「夜の奇蹟」
...明方(あけがた)の烈(はげ)しい雷雨(らいう)からさっきまでにほとんど半分倒れてしまった...
宮沢賢治 「或る農学生の日誌」
...たしかにそれは明方でした...
宮澤賢治 「氷と後光」
...明方に眼が覚めた時は...
宮嶋資夫 「恨なき殺人」
...晩の十二時ごろからどうかすると明方(あけがた)の一二時ごろまで...
室生犀星 「幻影の都市」
...一夜眠った明方の湖水の静けさ...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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