...思想化に明徹(めいてつ)な観念をあたえるのも...
モオパッサン 秋田滋訳 「ある自殺者の手記」
...だが夫人の明徹な脳髄は...
海野十三 「ヒルミ夫人の冷蔵鞄」
...初秋の溌剌たる健かさと明徹な冷つこさとが...
薄田泣菫 「独楽園」
...車窓の外の明徹な日光に粉雪が踊っている...
林不忘 「安重根」
...文章の明徹なためには頭脳の明徹なことが必須条件(ひっすじょうけん)である...
寺田寅彦 「科学と文学」
...あまりに明徹な眼が...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...ショペンハウエルが深くて明徹なスウィスの湖水に喩(たと)えたようなものが感ぜられる...
西田幾多郎 「フランス哲学についての感想」
...いつも明徹した理性で事務を整理し...
萩原朔太郎 「ウォーソン夫人の黒猫」
...純美としての明徹した智慧(ちえ)を悦(よろこ)び...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...観照を明徹にしようとする...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...客観の明徹を期し...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...観照的に明徹した真実を探している...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...静かな明徹したアポロ的理性であるから...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...あらゆる智慧は明徹して居る...
萩原朔太郎 「本質的な文學者」
...彼はじつに組織的な時としてははるかに普通人を凌駕(りょうが)する明徹な頭脳の所有者だった...
牧逸馬 「浴槽の花嫁」
...しかしかくのごとき放心家は現代の教授たる資格がないものでいわゆる眼から鼻へぬける底の明徹なる人物でなければならないとみえ...
森於菟 「放心教授」
...「モンテーニュが自分のうちに最も尊重している特質といえば、記憶のよさでも、学識の広さでも、弁舌の巧みさでもなく、理性の明徹、判断の正当さであろう...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...これらの描写は確かに明徹と言える...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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