...彼の眼はいつも蝙蝠を明るいところへ引き出したやうにおど/\してゐた...
新井紀一 「怒れる高村軍曹」
...明るいところに魔(ま)の住(す)まないごとく...
伊藤左千夫 「箸」
...陽ざしのいい明るいところへ御自身で一同を導いてゆかれるのであった...
上村松園 「余齢初旅」
...時として眩(まぶ)しいような紅葉の明るいところに出る...
大下藤次郎 「白峰の麓」
...よろしく出なおしてまず提燈の光のもっとも明るいところを出発点とし...
丘浅次郎 「我らの哲学」
...しからば光のもっとも明るいところとはどこかというに...
丘浅次郎 「我らの哲学」
...その暗いページの中にたまたま明るいところがあってそこに山崎宗鑑(やまざきそうかん)とか荒木田守武(あらきだもりたけ)とか松永貞徳(まつながていとく)とか...
高浜虚子 「俳句とはどんなものか」
...坊さんが堕落するやうなところを書いたものだが、実によく書いてあるよ』傍に置いてあつた扇を取つて、それをひろげて、『丁度、この扇の襞のやうに、明るいところと、暗いところとが実に巧に書き分けてある……我々ももう少し何うかして、さういふところに出て行きたいと思ふが……中々難かしいね』『これですか』私はかう言つて、傍に転がつてあつた一冊の洋書を取つた...
田山録弥 「紅葉山人訪問記」
...明るいところへ移動したってわけですよ...
豊島与志雄 「白塔の歌」
...その明るいところに...
豊島与志雄 「窓にさす影」
...もっと明るいところへおいでなさい』『ずいぶん明るいじゃありませんか』『自分で...
中里介山 「大菩薩峠」
...明るいところばかり知って...
中里介山 「大菩薩峠」
...明るいところをおそれるように...
新美南吉 「名なし指物語」
...明日の朝でも明るいところでよく見るがいい...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...障子の明るいところを眺めてゐる...
牧野信一 「眠い一日」
...明るいところで見ると...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トリスタン」
...あんな明るいところで今雨の降ってゐるわけはない...
宮沢賢治 「あけがた」
...二点の明るいところが出来てその部分だけがはっきりとして後は全部暗いまんま...
宮本百合子 「獄中への手紙」
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