...果して彼はすってんころりと...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...赤城家の財産はころりと我(おれ)が手へ転がり込む...
泉鏡花 「活人形」
...蟹(かに)を潰(つぶ)した渋柿に似てころりと飛んだ...
泉鏡花 「海異記」
...ころりと横になり...
岩野泡鳴 「耽溺」
...ところで関西といっても京都と大阪とでは名前がころりと変っている...
上村松園 「髷」
...お露の島田首(しまだくび)はころりと前へ落ちた...
田中貢太郎 「円朝の牡丹燈籠」
...頭はころりと枕の傍へ落ちた...
田中貢太郎 「陸判」
...そして他の一つはころり往生である...
種田山頭火 「述懐」
...またころりと横になりながら...
近松秋江 「別れたる妻に送る手紙」
...乾いて黄粉(きなこ)の様になった土にころりところんだ...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...ころり――」「試みたか」「犬に試みました...
直木三十五 「南国太平記」
...その内兄の熱がころりと除(と)れた...
夏目漱石 「道草」
......
野口雨情 「未刊童謡」
...ころりと起きあがると...
林芙美子 「放浪記(初出)」
...罪(つみ)のない子(こ)は横町(よこてう)の三五郎(らう)なり、思(おも)ふさまに擲(たゝ)かれて蹴(け)られて其(その)二三日(にち)は立居(たちゐ)も苦(くる)しく、夕(ゆふ)ぐれ毎(ごと)に父親(ちゝおや)が空車(からぐるま)を五十軒(けん)の茶屋(ちやゝ)が軒(のき)まで運(はこ)ふにさへ、三公(こう)は何(ど)うかしたか、ひどく弱(よわ)つて居(い)るやうだなと見知(みし)りの臺屋(だいや)に咎(とが)められしほど成(なり)しが、父親(ちゝおや)はお辭氣(じぎ)の鐵(てつ)とて目上(めうへ)の人(ひと)に頭(つむり)をあげた事(こと)なく廓内(なか)の旦那(だんな)は言(い)はずともの事(こと)、大屋樣(おほやさま)地主樣(ぢぬしさま)いづれの御無理(ごむり)も御尤(ごもつとも)と受(う)ける質(たち)なれば、長吉(ちようきち)と喧嘩(けんくわ)してこれこれの亂暴(らんぼう)に逢(あ)ひましたと訴(うつた)へればとて、それは何(ど)うも仕方(しかた)が無(な)い大屋(おほや)さんの息子(むすこ)さんでは無(な)いか、此方(こつち)に理(り)が有(あ)らうが先方(さき)が惡(わ)るからうが喧嘩(けんくわ)の相手(あひて)に成(な)るといふ事(こと)は無(な)い、謝罪(わび)て來(こ)い謝罪(わび)て來(こ)い途方(とほう)も無(な)い奴(やつ)だと我子(わがこ)を叱(しか)りつけて、長吉(ちようきち)がもとへあやまりに遣(や)られる事(こと)必定(ひつぢやう)なれば、三五郎(らう)は口惜(くや)しさを噛(か)みつぶして七日十日と程(ほど)をふれば、痛(いた)みの塲處(ばしよ)の癒(なほ)ると共(とも)に其(その)うらめしさも何時(いつ)しか忘(わす)れて、頭(かしら)の家(いへ)の赤(あか)ん坊(ぼう)が守(も)りをして二錢(せん)が駄賃(だちん)をうれしがり、ねん/\よ、おころりよ、と背負(しよ)ひあるくさま、年(とし)はと問(と)へば生意氣(なまいき)ざかりの十六にも成(な)りながら其大躰(そのづうたい)を恥(はづ)かしげにもなく、表町(おもてまち)へものこ/\と出(で)かけるに、何時(いつ)も美登利(みどり)と正太(しようた)が嬲(なぶ)りものに成(なつ)つて、お前(まへ)は性根(しやうね)を何處(どこ)へ置(お)いて來(き)たとからかはれながらも遊(あそ)びの中間(なかま)は外(はづ)れざりき...
樋口一葉 「たけくらべ」
...時流に耐える底力なく自棄(やけ)の生活を送っているうちにすッてんころりんと落伍してしまい...
正岡容 「随筆 寄席囃子」
...灸はそのままころりと横になると女の子の足元の方へ転がった...
横光利一 「赤い着物」
...ころりと違った性格のものである...
吉川英治 「随筆 新平家」
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