...とうとう売場を女房のフクに明け渡した...
梅崎春生 「凡人凡語」
...西洋間の方を子供たちの遊び場所に明け渡して...
谷崎潤一郎 「細雪」
...部屋を此方へ明け渡したのだと云うことでした...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...なにしろ私は自分の幸せを妹に明け渡したりはしなかったのだから……そして...
O. H. ダンバー O. H. Dunbar The Creative CAT 訳 「感覚の殻」
...我々は見返りとしてこの工場を明け渡し...
カレル・チャペック Karel Capek 大久保ゆう訳 「RUR――ロッサム世界ロボット製作所」
...よし江戸の城は明け渡しても...
中里介山 「大菩薩峠」
...いよいよ城明け渡しだ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...いよ/\城明け渡しだ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...だがもし君が法律の研究のためにここへ来ているとでもいうのなら――君が学生だっていうことは聞いたよ――よろこんで場所を明け渡し...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...とにかくこの特別室は明け渡していないから...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「くちなしの花」
...下夜は根城を明け渡した...
山田美妙 「武蔵野」
...明け渡した新助や浪人の住居は...
吉川英治 「江戸三国志」
...沼田明け渡しの命を達した...
吉川英治 「新書太閤記」
...抵当(ていとう)にとった家屋を明け渡してもらおうと云う...
吉川英治 「鍋島甲斐守」
...堀田伊太夫は、午(ひる)ごろ、にわかに三挺(ちょう)の駕を雇ってきて、家を明け渡し、江戸へ帰ったという話...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...古生代が中生代に座を明け渡しつつある時代だった...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「時間からの影」
...テーブルを次のお客に明け渡しても差支えないのだが...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「にんじん」
...その代りこの年の夏に大坂及び附近の二城を明け渡し...
和辻哲郎 「鎖国」
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