...とうとう売場を女房のフクに明け渡した...
梅崎春生 「凡人凡語」
...下は子規居士に明け渡したのであった...
高浜虚子 「漱石氏と私」
...浪花節に城を明け渡したといふ...
武田麟太郎 「落語家たち」
...明け渡しを迫られたが...
徳田秋声 「風呂桶」
...よし江戸の城は明け渡しても...
中里介山 「大菩薩峠」
...多分後ろから警官に電話の明け渡しをせき立てられて居るのでしょう...
野村胡堂 「音波の殺人」
...いよいよ城明け渡しだ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...いよ/\城明け渡しだ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...だがもし君が法律の研究のためにここへ来ているとでもいうのなら――君が学生だっていうことは聞いたよ――よろこんで場所を明け渡し...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...二人のために完全に明け渡したのである...
牧野信一 「心象風景」
...下夜は根城を明け渡した...
山田美妙 「武蔵野」
...秀吉はそれを七月に明け渡して...
吉川英治 「新書太閤記」
...沼田明け渡しの命を達した...
吉川英治 「新書太閤記」
...穏便(おんびん)に城を明け渡した後...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...城を明け渡してからという穏当派の主体は...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...義においてはどうあろう』『なぜ』『赤穂藩は、小なりと雖も、常州笠間以来、士を養うことここに三世、御恩顧をうくる者三百余士、この際、おめおめ、城を明け渡して、どう武門の名分の実があがりましょうか』『では、其許(そこもと)までが、籠城をよいとお考えか』『よいとは思わぬ...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...堀田伊太夫は、午(ひる)ごろ、にわかに三挺(ちょう)の駕を雇ってきて、家を明け渡し、江戸へ帰ったという話...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...その代りこの年の夏に大坂及び附近の二城を明け渡し...
和辻哲郎 「鎖国」
便利!手書き漢字入力検索