...下は子規居士に明け渡したのであった...
高浜虚子 「漱石氏と私」
...浪花節に城を明け渡したといふ...
武田麟太郎 「落語家たち」
...西洋間の方を子供たちの遊び場所に明け渡して...
谷崎潤一郎 「細雪」
...部屋を此方へ明け渡したのだと云うことでした...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...我々は見返りとしてこの工場を明け渡し...
カレル・チャペック Karel Capek 大久保ゆう訳 「RUR――ロッサム世界ロボット製作所」
...明け渡しを迫られたが...
徳田秋声 「風呂桶」
...例えば高安月郊氏の江戸城明け渡しその他...
中里介山 「生前身後の事」
...よし江戸の城は明け渡しても...
中里介山 「大菩薩峠」
...いよ/\城明け渡しだ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...とにかくこの特別室は明け渡していないから...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「くちなしの花」
...二人のために完全に明け渡したのである...
牧野信一 「心象風景」
...江戸城を安々と官軍に明け渡してしまったのである...
夢野久作 「街頭から見た新東京の裏面」
...その持ち役の人物と扮装と科白(せりふ)と仕草とに自分の本心を明け渡して終う...
夢野久作 「鼻の表現」
...明け渡した新助や浪人の住居は...
吉川英治 「江戸三国志」
...こんなにやさしく彼が城地の明け渡しを承知しようとは...
吉川英治 「新書太閤記」
...柴田側へ明け渡した...
吉川英治 「新書太閤記」
...沼田明け渡しの命を達した...
吉川英治 「新書太閤記」
...義においてはどうあろう』『なぜ』『赤穂藩は、小なりと雖も、常州笠間以来、士を養うことここに三世、御恩顧をうくる者三百余士、この際、おめおめ、城を明け渡して、どう武門の名分の実があがりましょうか』『では、其許(そこもと)までが、籠城をよいとお考えか』『よいとは思わぬ...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
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