...格子戸の明く音がしてから...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...3明くれば九月一日だった...
海野十三 「棺桶の花嫁」
...一つの穴のようなものがポカリと明くと...
海野十三 「流線間諜」
...これは下から突くと明くのが普通だと思ったので...
海野十三 「流線間諜」
...幸子はその日、もう西宮へ行くのも止めにしてしまい、少し頭が重いからと、ピラミドンを飲んで二階の部屋に閉じ籠(こも)ったきり、打ち拉(ひし)がれたようになって、夫にも悦子にも顔を合わせないようにして暮したが、その明くる朝も、夫を送り出してしまうと、又寝室へ上って行って横になった...
谷崎潤一郎 「細雪」
...貧しき町々も節句の菱餅菓子など灯をともして売る家多ければ日頃に似ず明く賑かに見えたり...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...空の青さは冬になつてから更に濃く更に明くなり...
永井壮吉 「冬日の窓」
...初夜のつとめを終って一時ばかりまどろんだ後起き出でて夜明くるまで高声念仏が絶えることがなかった...
中里介山 「法然行伝」
...ようやく思が遂げていっしょになる明くる日から喧嘩(けんか)を始めたり...
夏目漱石 「文芸の哲学的基礎」
...明くれば十一月三日...
沼井鐵太郎 「黒岩山を探る」
...八明くれば元和九年十二月二十四日(鮮血遺書によれば十二月四日...
野村胡堂 「十字架観音」
...心からかたがた袖(そで)を濡(ぬ)らすかな明くと教ふる声につけても尚侍のこう言う様子はいかにもはかなそうであった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...明くる朝、まだ暗いうちに、人の騒ぐ声で登は眼をさました...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...しかしおまさも、その日は本所業平(なりひら)にある弟の家へ帰ってい、明くる朝、寮へ戻って来て初めて、その出来事を知った...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...明くる朝はきれいに晴れていた...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...明くる朝、助二郎が出て来ると、茂次は五百両の金を渡し、二人で必要な入費の割振りをした...
山本周五郎 「ちいさこべ」
...湯島を訪ねたのは明くる年の夏すぎであった...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...物凄い顔付きを穴の明く程見つめていました...
夢野久作 「白髪小僧」
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