...疎(まばら)な芒(すすき)に流れて来る潮風(しおかぜ)が明かに語っている...
芥川龍之介 「影」
...が、彼自身が見せびらかさないまでも、殿中(でんちゅう)の注意は、明かに、その煙管に集注されている観があった...
芥川龍之介 「煙管」
...僕は一人甲板に寢て厭な一夜を明かしたよ...
石川啄木 「漂泊」
...夫人は少しもそう云う方面に不満を感じていない事実が明かにされ...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...秋の初の清く澄みたる空氣は明かに...
田山花袋 「秋の岐蘇路」
...無限への進行があり得ないことは十分に明かであるから...
デカルト Renati Des-Cartes 三木清訳 「省察」
...短篇は到底長篇に及ばないのは明かである...
豊島与志雄 「長篇小説私見」
...其の取り扱ひ法は接待係に口授せられて之を明かにしなかつた...
内藤湖南 「聖徳太子」
...座は明かに白け渡りました...
南部修太郎 「S中尉の話」
...花のように明かるいランプをさげていたからである...
新美南吉 「おじいさんのランプ」
...それで宜からう」「それはその通りですが」「三輪の親分の鼻を明かしちや惡いが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...既に其事(それ)は人も知つてゐる事なり遺書(ゆゐしよ)によつて明かでは無いか...
樋口一葉 「うつせみ」
...そのうす明かりで...
火野葦平 「花と龍」
...強い明かりのところに行かない限り...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...従ってそれから控除しなければならぬことは明かである...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...提唱者はその例外理由を明かにする義務があるのである...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...如何(いか)にしても常に自信のあったピアニシモが出来なくなって一夜泣き明かしたが...
三浦環 「お蝶夫人」
...「汝(な)れもまた夜明かし癖か冬の蠅」とか「木枯らしや夜半の中なるわが机」とか...
吉川英治 「随筆 新平家」
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