...そこにあつたコツプの昇汞水(しようこうすゐ)を水と思つて飲み干(ほ)してしまつた...
芥川龍之介 「本所両国」
...そこにあったコップの昇汞水(しょうこうすい)を水と思って飲み干してしまった...
芥川龍之介 「本所両国」
...看護婦室に薄赤い色をして金(かな)だらいにたたえられた昇汞水(しょうこうすい)...
有島武郎 「或る女」
...白い金盥(かなだらい)に昇汞水(しょうこうすい)の薄桃色なのが...
泉鏡花 「婦系図」
...廊下に据付(すえつ)けの桃色の昇汞水(しょうこうすい)の入った手洗の中に両手を漬(つ)けながら独り言を云った...
海野十三 「蠅」
...いつも自分のまわりに嗅(か)ぎつけていた昇汞水(しょうこうすい)やクレゾオルの匂の代りに...
堀辰雄 「菜穂子」
...五昇汞水(しょうこうすい)に手を浸しそれを叮嚀(ていねい)に拭いた学校医は...
本庄陸男 「白い壁」
...昇汞水に指を浸してゆっくり消毒しながら...
本庄陸男 「白い壁」
...昇汞水(しようこうすゐ)に浸した脱脂綿を持つて來た...
水野仙子 「嘘をつく日」
...中には昇汞水(しょうこうすい)のような……もっと深紅色の美しい色をした液体が四分目ばかり湛えられてあった...
夢野久作 「暗黒公使」
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