...有力な后妃の生んだ皇子が次に帝位に昇るべき方として豫想されたのである...
稗田の阿礼、太の安万侶 「古事記」
...東に北向だからまともに太陽が昇る...
種田山頭火 「一草庵日記」
...さはれ思ふに傷きて先鋒中に横はり、多數の友ももろともに倒れん、朝日昇る時...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...また翌年は一等属に昇るという風に...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...高い老樹の梢(こずえ)の間(あいだ)に立昇る...
永井荷風 「狐」
...ここは真冬の間はどんな暖い時でも零下五度以上に気温が昇ることはないので...
中谷宇吉郎 「雪」
...霊魂は鳥の形した船に乗って天に昇るものと考えていたので...
中山太郎 「本朝変態葬礼史」
...ソツと顔をそむけると床の間には香の煙りのゆら/\と心細くも立昇るので僕は覚えずも...
楢崎龍、川田雪山 「千里の駒後日譚拾遺」
...善意と友情によりて碧空(ひきくう)一点の雲翳(うんえい)を止めざる所まで昇るを要する...
新渡戸稲造 「東西相触れて」
...次にそれは美しきものの段階を、物質的のものより精神的のものへ自然的のものより文化的のものへと、しかも特にそれらを美しくあらしめる共通性に注意を拂ひつつ、一段一段と昇る...
波多野精一 「時と永遠」
...いわば天へも昇る心持(こころもち)になって……...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...ゲエルのすべての神々は我等の味方とおなりなさろう! レッド・ブランチ! レッド・ブランチ!軍人等 (剣や槍を叩いて)レッド・ブランチ! レッド・ブランチ!コノール 昇る日の旗をかかげよ! 昇る日の旗をかかげよ!軍人等 昇る日の旗! 昇る日の旗!コノール (勝ち誇って)神々は我等と共においでになる! (少し声を低くして...
フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 松村みね子訳 「ウスナの家」
...足は地上を離れて天へも昇るやうな有頂天の心状に陷り...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...アガレは東方、日の昇る処、平島(ひらしま)はすなわち地平の線上に横たわって、しばしば靄(もや)や荒波に蔽(おお)い隠される島であった...
柳田国男 「海上の道」
...東に昇る「あけぼの」はその温(あたたか)き薔薇(ばら)色を...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
...室内は午後二時というにマラバー丘から立昇る死体の煙で太陽をかくしてしまって...
吉行エイスケ 「孟買挿話」
...濛々と立ち昇る白煙を草鞋の下に踏んだ時の心持をば今でもうら悲しいまでにはつきりと思ひ出す...
若山牧水 「樹木とその葉」
...そうして長い論判の末にとうとう寺僧は鍵を持って中央の壇に昇ることになった...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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