...昂然として校舎の入口を眺めやった...   
芥川龍之介  「毛利先生」 
...事後の警戒はどうなっていましょうか?」すると安藤巡査は昂然として...   
大阪圭吉  「とむらい機関車」 
...私は昂然と、「誘惑したとすれば、わたしの方でしたのです、」と答えてやりました...   
豊島与志雄  「女心の強ければ」 
...彼の眉は昂然と高められていました...   
豊島与志雄  「落雷のあと」 
...おのずから昂然として揚らざるを得ないような有様です...   
中里介山  「大菩薩峠」 
...そうとは知らず、昂然として、筆を置いた児島なにがしこと雲井竜雄は、またもとの座に直ったが、不出来ともなんとも申しわけをするのではなく、自分の書いた賛を七分三分に睨みながら、主人の捧げる杯(さかずき)を取り上げました...   
中里介山  「大菩薩峠」 
...昂然として何か多少の得意気な色を浮ばせました...   
中里介山  「大菩薩峠」 
...昂然としてかう言ひ放つた...   
長塚節  「記憶のまゝ」 
...薄暗い中に昂然とそれを振り仰いで居たお夢の頭は...   
野村胡堂  「錢形平次捕物控」 
...「今度は長いぞ」と順一は昂然として云ひ放つた...   
原民喜  「壊滅の序曲」 
...凄愴(せいそう)な「知性」の旋風のさなかに昂然と立とうとする孤独なる「個性」の運命――これがポオル・ヴァレリイの悲劇だ...   
原口統三  「二十歳のエチュード」 
...昂然と頭をあげて断崖の彼方を一睨(にら)みし...   
原口統三  「二十歳のエチュード」 
...しかしそれにも拘らず昂然として私は呼吸してゐる...   
平野萬里  「晶子鑑賞」 
...」昂然として答えて曰く...   
穂積陳重  「法窓夜話」 
...もちろんよ」津留は昂然と宣言した...   
山本周五郎  「思い違い物語」 
...八束の昂然とした態度が思いだされる...   
山本周五郎  「竹柏記」 
...それは昂然として受け入れねばならぬ中国人の債務です...   
横光利一  「上海」 
...彼はたちまち昂然となると...   
横光利一  「上海」 
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