...秋も既(も)う末――十月下旬の短い日が...
石川啄木 「赤痢」
...――六月下旬の事なりけり...
泉鏡花 「婦系図」
...庸介(ようすけ)が自分の郷里へ帰って来たのは七月上旬のことであった...
相馬泰三 「田舎医師の子」
...南半球七月初旬の麗(うら)らかな朝暾(あさひ)を受けて微笑みつつ穏やかに美しく楽しげに...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...と云うのは五月下旬のことであるが...
谷崎潤一郎 「細雪」
...九月中旬の事であった...
寺田寅彦 「球根」
...六月上旬の梅雨のはれまの或る日...
豊島与志雄 「高千穂に思う」
...二月初旬の大寒空に...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...六月初旬の映画は...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...桜花(さくら)に早い大正六年四月上旬の事であった...
松崎天民 「友人一家の死」
...五月下旬の半ば解けた雪の間から...
柳田国男 「雪国の春」
...七月中旬の午後三時...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...――先月の中旬のことですが...
山本周五郎 「おばな沢」
...四松山に着いたのは師走(しわす)中旬のことだった...
山本周五郎 「日本婦道記」
...あたし待ち遠しいくらいなのよ」おもんが亡くなったのは十月下旬の...
山本周五郎 「柳橋物語」
...年すでに七旬の白髪だ...
吉川英治 「三国志」
...五月下旬の私たち一行の“河内紀行”は...
吉川英治 「随筆 私本太平記」
...普通日本アルプスの登山期は七月中旬から八月中旬の間に限られてあるのに私がその中の焼岳を越え様としたのは十月十六日であったため案内者という案内者が求められず...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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