...秋も既(も)う末――十月下旬の短い日が...
石川啄木 「赤痢」
...十二月の初旬のころでところどころ薄陽(うすび)の射(さ)している陰気な空から...
近松秋江 「狂乱」
...六月下旬の或日、めずらしく晴れた梅雨の空には、風も凉しく吹き通っていたのを幸(さいわい)、わたしは唖々子の病を東大久保西向天神(にしむきてんじん)の傍なるその居(しゅうきょ)に問うた...
永井荷風 「梅雨晴」
...九月下旬の闇の夜...
長谷川伸 「中山七里 二幕五場」
...安政六年三月初旬のことだった...
服部之総 「志士と経済」
...五月初旬の伊豆山で読まうといふので――たのしみだ...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...三月初旬の月の好い晩だつた...
牧野信一 「父を売る子」
...一月上旬の夜なれば...
森鴎外 「舞姫」
...または正月中旬のある日...
柳田国男 「年中行事覚書」
...七月中旬の午後三時...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...――先月の中旬のことですが...
山本周五郎 「おばな沢」
...十月中旬の或る日...
山本周五郎 「はたし状」
...変事一九月中旬のある晴れた日の午後...
山本周五郎 「風流太平記」
...良平から離別状が来たのは三月中旬のことであった...
山本周五郎 「めおと蝶」
...あたし待ち遠しいくらいなのよ」おもんが亡くなったのは十月下旬の...
山本周五郎 「柳橋物語」
...長春数旬の和楽、それも短い一夢(む)になった」「なぜそのような不吉を仰せ出されますか、夫婦の契(ちぎ)りはそのように儚(はかな)いものではありますまい...
吉川英治 「三国志」
...いちはやくもその日――その日というのは三月下旬の二十六日――佐々木入道道誉が...
吉川英治 「私本太平記」
...ことしの五月下旬のことで...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
便利!手書き漢字入力検索
オープン戦