...その党に加わるもの三十人、かねがね牢番を欺いて用意して置いた、鑿(のみ)、縄梯子、丸に八の字の目印と、町役所と認(したた)めたそれぞれの弓張提灯を携え、衣類、十手、早縄まで取揃え、牢を破って乗越えた上に、これらの道具立てで、捕手の役人になりすまし、大手を振って逃げのびて、その夜、堀川通りの小寺宇右衛門ほか二カ所の屋敷を襲うて、金銀、衣類、刀剣を奪い取り、そうして、おのおの思い思いに高飛びをしたという...
中里介山 「大菩薩峠」
...「あッ」龕灯を取り落すと同時に飛込んだ平次、しばらく闇の中に揉み合いましたが、どうやら組伏せて、早縄を打ちます...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...上へ馬乗りになったのを引起すと、叩き伏せて、手練の早縄、アッという間に縛り上げてしまいました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...繰り出す早縄(はやなわ)が...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...縄抜けの時やる早縄だ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...十手早縄(はやなわ)である...
森鴎外 「護持院原の敵討」
...十手早縄を懐中した...
森鴎外 「護持院原の敵討」
...手早く懐中から早縄を出して...
森鴎外 「護持院原の敵討」
...早縄をかけたまま横の山道へ担ぎ込んで...
夢野久作 「狂歌師赤猪口兵衛」
...特に懐剣と早縄(はやなわ)などを袂にしのばせていた...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
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