...母がそういうままに早々に飯をすまして再び母の所へくる...
伊藤左千夫 「野菊の墓」
...来年になつたら早々にかへります...
伊藤野枝 「書簡 武部ツタ宛」
...翌年の正月早々には文雄が南米に立つことになっていました...
相馬愛蔵、相馬黒光 「一商人として」
...師匠没後早々にもこうした感情を少しでも互いに懐(いだ)いたことは悲しむべきことでありました...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...早々に私はこの部屋を出る...
橘外男 「令嬢エミーラの日記」
...早々にノオトを渡し...
田中英光 「オリンポスの果実」
...正月早々に返事をするとは云って置いたものの...
谷崎潤一郎 「細雪」
...早々に、江戸へ立とう、二百石の格式通り、弓、槍を立てて、いつ荒木と出逢ってもよいようにして、白昼堂々江戸へ入ろう...
直木三十五 「寛永武道鑑」
...ついに面(かお)の色を失って早々に盆蓙をふるい...
中里介山 「大菩薩峠」
...夏は濃霧にとざされていることが多く、秋になると、早々に雪がきて、全体が白一色の世界になってしまう...
中谷宇吉郎 「アラスカの氷河」
...この絵は早々に失敬してしまった...
中谷宇吉郎 「雑魚図譜」
...富岡が帰つて来た早々に邦子が不思議さうに云つた事があつた...
林芙美子 「浮雲」
...早々に引きあげる...
林芙美子 「新版 放浪記」
...今晩大奥様にお目にかかるので早々に失礼します」メイフィールドが葉巻箱を出して言った...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...十月早々に出かけ...
柳田国男 「故郷七十年」
...どんなことをするか分らぬというので碌(ろく)に話も聞かずに早々に立退(たちの)いてしまったということである...
柳田国男 「山の人生」
...用がすむと早々に...
吉川英治 「私本太平記」
...入京早々にもと覚悟していた合戦もなく...
吉川英治 「私本太平記」
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