...入學早々、ブルウル氏といふ英人の教師が、What is Real Happiness? といふことについて生徒へその所信を書くやう命じたのである...
太宰治 「猿面冠者」
...おしまいの下のほうへ「早々敬具」とくっつけて...
谷譲次 「踊る地平線」
...敬治君は朝飯も食べないで早々帰つていつた...
種田山頭火 「行乞記」
...引越早々所要あって尋ねて来た老年の叔母(おば)は「若い女なぞ...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...美少年と、無遠慮に駕籠(かご)に相乗りをして来たこと、宿へ着くと早々、お銀様を閑却して、かの美少年と長時間水入らずの会話をつづけたこと、この二つがお銀様の、あんまり曲っていないつむじを、曲らしむるには余りあること...
中里介山 「大菩薩峠」
...日頃小生も御同様問題に就き思考致候折から右御一文を何卒小生著作中へ転載の事御許容下され度御願申上候 早々不備(昭和十三年三月○日)程なく筆者阿部彰氏から鄭寧な快諾の御返事を受けた...
中里介山 「百姓弥之助の話」
...このキーナンは、日本に来る早々、「日本人は三十年来、侵略を目標として行動した...
蜷川新 「天皇」
...正月早々なんだ...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...早々にその座を切上げて不体裁(ぶていさい)の跡を収め...
福沢諭吉 「旧藩情」
...川口松太郎初春早々三益の後を追ふて名古屋へ来り...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...早々に円生君と私の対談会でも...
正岡容 「落語家温泉録」
...移転(ひっこし)早々で取乱して居ますが...
山下利三郎 「誘拐者」
...世継(よつぎ)早々(そうそう)の...
吉川英治 「江戸三国志」
...早々に兵を追い出して...
吉川英治 「私本太平記」
...お許(もと)にも、飯浦坂の堀切を捨て、早々、峰道を西へとり川並、足海(たるみ)峠のあたりまで、一気に兵を退(さ)げられよ」と警告していた...
吉川英治 「新書太閤記」
...早々と崖を下(お)りはじめた...
蘭郁二郎 「腐った蜉蝣」
...団長等は、早々に、宿屋に引上げて仕舞ったが、子供の座員や、下っぱの座員などは、経費の関係で、いつも、この小屋に泊る事を言渡されていた...
蘭郁二郎 「夢鬼」
...そしてその第一日早々から重ねられたこれらの失敗であつた...
若山牧水 「梅雨紀行」
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