...改札口を早々(さっさ)と出る...
泉鏡花 「歌行燈」
...來(くる)早々小使錢もないのを渠等に見透かされるのが厭であつたからである...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...到着早々、彼は決定的に重大な作戦的岐路に直面した...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...この時はちょうど東京横浜間の汽車が開通して早々のことで...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...復のハガキを以て招待券として返信す主催 山村さく門下郷土会後援 「大阪」同人会幸子は二月早々に...
谷崎潤一郎 「細雪」
...帰庵早々佃煮にしてをく...
種田山頭火 「其中日記」
...「先生も春早々東京へお出掛けかね...
徳田秋声 「縮図」
...この絵は早々に失敬してしまった...
中谷宇吉郎 「雑魚図譜」
...早々(そうそう)計画が立つものか」「だから心配になるんですわ...
夏目漱石 「野分」
...元日早々御年始には來た筈で」「挨拶は年に一度で濟む氣で居やがる...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...五〇年早々米国のコリンス会社が政府の強力な補助金(年十万ポンド)をえて...
服部之総 「汽船が太平洋を横断するまで」
...その上に、その若親分の久蔵というのも、昔とは違った帝大出の法学士で、弁護士の免状まで持っていたインテリだったそうですが、乾分(こぶん)に押立てられてイヤイヤながら渡世人の座布団に坐り、新婚早々の若い、美しい奥さんと二人で、街道筋を見渡していたものですが、この若親分の久蔵というのが、十手捕縄を預っていた雷九郎親分の血を引いたものでしょう...
夢野久作 「二重心臓」
...「早々に還り給え」と...
吉川英治 「三国志」
...生(う)ぶ声早々な新政体のためだし...
吉川英治 「私本太平記」
...早々陣をひき払ひ...
吉川英治 「新書太閤記」
...若い長政は、新婚早々から、何も知らぬあどけない妻を、強(し)いてそう見るべく、父からも、旧恩のある朝倉家からも、のべつ励まされていたのである...
吉川英治 「新書太閤記」
...兵部から、その通知があったので、上野介父子(おやこ)は、すぐ新居へ身を移す事になったので、その一行は、旅の装いを解く間もなく、清水一学に従って、着府早々、今夜の任務に就き、そのまま松坂町へ止まるようにという旨を兵部から受けていた...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...主顕節がすむと早々あげられた...
レスコーフ Nikolai Semyonovich Leskov 神西清訳 「真珠の首飾り」
便利!手書き漢字入力検索