...明日は早々お暇(いとま)としよう……...
伊藤左千夫 「浜菊」
...正月早々、佐野町春日岡の総宗寺本堂に安蘇郡の有志が集合して衆議一決した結果である...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...則重公由々敷(ゆゝしき)事に被二思召(おぼしめされ)一早々(さう/\)に老臣共を召されて此事如何あるべきと御諚(ごぢやう)ありければ...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...御台やお局さまがたを早々におつれ申し上げて御自分の居城日野谷へたちのかれました...
谷崎潤一郎 「盲目物語」
...甘党君は私の分まで甜めて下さい!夕方早々散歩しながら汀居往訪...
種田山頭火 「一草庵日記」
...早々海を渡つて汽車に乗り込んだ...
種田山頭火 「旅日記」
...その朝は早々起きて物置の二階から祭壇を下ろし煤(すす)を払い雑巾(ぞうきん)をかけて壇を組みたてようとすると...
寺田寅彦 「祭」
...それに彼女は開業早々の商売の様子を見いかたがた田舎(いなか)から出て来ている姉を紹介したりして...
徳田秋声 「仮装人物」
...ここへ入ると早々...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...明日の朝は早々と小田原へ歸るが宜い...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...二月早々には結婚式をしたらどうかと...
林芙美子 「多摩川」
...お前さん蚊が喰ひますから早々(さつ/\)とお上りなされと妻も氣をつくるに...
樋口一葉 「にごりえ」
...先書状延引御断旁(かた/″\)早々申上残候...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...打出し早々多用でございますので...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...開館早々たいした景気...
山本笑月 「明治世相百話」
...ひとつお慈悲をもって、夜明けまで、ここの岸辺にいることをお許し願いたいもので」こもごもに嘆願した上、船中から携えてきた南方の佳酒やら珍味を取り出して、まず番将へ賄賂(わいろ)すると、吟味もにわかに柔らいで、「――ではまず大目に見ておくがここは烽火台もある要塞地帯じゃ、夜明け早々、潯陽のほうへ船を移せよ」と、ある...
吉川英治 「三国志」
...司馬懿は、感泣して、「勅命をもうけず、早々、途上において戦端をひらき、僭上(せんじょう)の罪かろからずと、ひそかに恐懼(きょうく)しておりましたのに、もったいない御諚をたまわり、臣は身のおくところも存じませぬ」と、ひれ伏した...
吉川英治 「三国志」
...早々(そうそう)この童(わっぱ)の息のねをとめてしまえ!」梅雪は...
吉川英治 「神州天馬侠」
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