...もし仕官する希望でもあるならと片肌抜(かたはだぬ)いでくれたのが語学校の旧師の古川常一郎であった...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...そうして自分の生涯に決定的な影響を及ぼしたと考えらるるような旧師や旧友がだんだんに亡くなって行く...
寺田寅彦 「重兵衛さんの一家」
...思い出に浮かんで来る数々の旧師から得たほんとうにありがたい貴(たっと)い教えと言ったようなものを拾い出してみれば...
寺田寅彦 「蓄音機」
...旧師のストークスもその員(かず)に加わっており...
寺田寅彦 「レーリー卿(Lord Rayleigh)」
...旧師への義理立てに...
夏目漱石 「虞美人草」
...ただ旧師マードック先生から同じくこの事件について突然封書が届いた時だけは全く驚ろかされた...
夏目漱石 「博士問題とマードック先生と余」
...陋屋から指呼の間にある扇屋での旧師歳晩の雅宴へ私はたゞの一回も出席することができなかつた...
正岡容 「滝野川貧寒」
...旧師三語楼氏へ柳家を返上し...
正岡容 「わが寄席青春録」
...我旧師河東静渓(かわひがしせいけい)先生に五子あり...
正岡子規 「墨汁一滴」
...久しぶりに旧師と邂逅(かいこう)して...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...旧師脇田一松斎と別れ...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...今宵(こよい)この者に、旧師が、秘伝奥義の、伝授云々のことあり、拙者へも伝授なきものを、河原者風情に、授(さず)けられては、面目立ち難く、当方より、師弟の縁を切り、直ちに、脇田家を後にいたした理由(わけ)――拙者といたしましては、武芸にては、強(あなが)ち、師に劣るとも思われませぬ...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...こないだ、脇田一松斎を久々でおとずれた晩、旧師の口から、あのようないきさつで、師門に後あしで砂を掛けた、例の門倉平馬(かどくらへいま)が、最近、三斎の子土部駿河守家中のために、剣をおしえているということを、聴かされたのを思い出したのだ...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...旧師波婆利慈氏のために大会を催すところへ悪波羅門(ばらもん)押し懸けて詛(のろ)い波婆利大いに困る...
南方熊楠 「十二支考」
...成善の旧師には多紀安琢(あんたく)が矢の倉におり...
森鴎外 「渋江抽斎」
...旧師の追憶など語りあうのが例になっている...
山本周五郎 「菊屋敷」
...鯖江(さばえ)の旧師を訪ねて...
吉川英治 「剣難女難」
...旧師小野忠雄と先輩梶新左衛門の眼に触れて...
吉川英治 「剣難女難」
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