...やはり旧いことは私たちが守るより外はないと思います...
上村松園 「女の話・花の話」
...A氏はピースに火を点じながら、「君達は知らないのかな、あの公高失踪事件――、大分旧い話だが、先代の藤原侯には公高という一人息子があった、それがつまり藤原家の何代目かの後継ぎだが、十一の時行方不明になったままで今日に至っている...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「魂の喘ぎ」
...旧い家で、高い外塀と、セイヌ河の上に乗出しているヒョロ高いポプラの樹とを持っているがこの家の建築上の風変りな点は――そしておそらくはその警察的価値は――すなわち、この家には、イワンと武器とががん張ってる表の入口からするのでない以上は、はいっても出たというものがない事だ...
チェスタートン Chesterton 直木三十五訳 「秘密の庭」
...だから人々は旧い時間空間の概念が新しい概念にまで運動することを承認しなかったのは当然である...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...そこでは旧いオランダ語のテキストが問題になっているので...
戸坂潤 「読書法」
...前者は比較的旧い時代のもの...
戸坂潤 「読書法」
...経済的には資本主義による強制からの自由(旧いブルジョア・リベラリズムは国家による強制からの自由であったが)...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...旧い空気によって排除されていなければならなかったような稀薄な空気だったのだろうか...
戸坂潤 「友情に関係あるエッセイ」
...ラウーイラウーイと呼んで歩いた旧い羅宇屋はいつかなくなって...
永井荷風 「巷の声」
...支那の旧い時代の墨にはいわゆる青墨が多くて...
中谷宇吉郎 「硯と墨」
...旧い頃例えばマグヌス(一五五〇年代)の頃はまだ此の小枝が六十度で分岐していることは知られなかったが...
中谷宇吉郎 「『雪華図説』の研究」
...その旧い結晶で間に合わすことにする...
中谷宇吉郎 「雪今昔物語」
...一般に旧い結婚の解消によって作られなければならない...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...これらの人々は旧い習慣や生活感情に対して...
宮本百合子 「明日をつくる力」
...1585旧い歓楽の余韻に欺かれたとは云え...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...播州の北ではいちばん歴史に旧いのはそこで...
柳田国男 「故郷七十年」
...後から附け添えて新旧いろいろの地名が...
柳田國男 「和州地名談」
...或(あ)る裏町にある小橋(こばし)の四方を雑多な形の旧い煤(すゝ)ばんだ家が囲んで...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
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