...日高川(ひだかがは)の清姫(きよひめ)などは...
伊東忠太 「妖怪研究」
...安珍を追ひかけて、日高川を泳いだ...
太宰治 「富嶽百景」
...所が安珍は其の約束がいやになつたので翌朝暗いうち其の家を逃げ出して日高川の渡場迄來て...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...あわれ見る人もなき庭のすみに新日高川(しんひたかがわ)の一幕を出(いだ)せしが...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...」「日高川でも思出すのか...
永井荷風 「来訪者」
...竜神村は、日高川の源、山と山との間、東西二里、南北五里がほどに二三十町ずつを隔てて、八カ所に家がある...
中里介山 「大菩薩峠」
...なにしろ、それぐらいの執念ですから、この日高川の上、日高郡一帯には、まだ清姫様の怨霊(おんりょう)が残っているのですね」「怖いことでございます」「その怨霊が雲になって、この日高郡の空へ現われる、それ、あちらに見える鉾尖(ほこさき)ヶ岳(たけ)から、こちらに遠く白馬(しらま)ヶ岳(たけ)まで、一筋の雲がずーっと長く引いた時は大変だ、それが今いう、清姫様の帯だ」「まあ、鉾尖ヶ岳から、白馬ヶ岳まで……」「そうそう滅多にそんなことはないがね、五年に一度とか、十年目とかに、それが現われる」「それが現われると、どうなるのでございます」「それが現われたら、大変だ、この竜神村一帯に大災難が起る」「それはホントでございますか」「ホントにも嘘にも、昔からの言い伝えで、その時は、村中の御祓(おはら)い、御祈祷(ごきとう)、お慎(つつし)みをするのだ」「その雲は夜でも……」「夜でも昼でも、それが現われたが最後じゃ……それをいちばん初めに見た者が、あの竜神様へお告げ申して、お祈りをする、それを隠してでもいようものなら、その人には、きっと清姫様の怨霊がたたって、生きながら蛇になる」「そんなことがあるものでしょうか」「あるかないか、昔からの言い伝えじゃ...
中里介山 「大菩薩峠」
...こっそりと逃げて水は日高川へ落ちる...
中里介山 「大菩薩峠」
...かの水が日高川へ逃げて行く弁財天の小さな祠(ほこら)へ来て...
中里介山 「大菩薩峠」
...昨夜来の雨で日高川の水嵩(みずかさ)が急に増した...
中里介山 「大菩薩峠」
...日高川に沿うて四十余里の屈曲を塩屋の浦まで出て...
中里介山 「大菩薩峠」
...なんの苦もなく日高川の水上(みなかみ)へ斬って落しました...
中里介山 「大菩薩峠」
...日高川の上で金蔵を斬って捨てたのが...
中里介山 「大菩薩峠」
......
野口雨情 「枯草」
...日高川で蛇(じゃ)になった――てな話だろう」「冗談じゃねえ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...今晩の『写し絵』は蛇体が日高川を泳ぎわたると...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...日高川の荒波を渡ったとか――このお方を...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...また丹前能日高川の故事を物語るところになんぼう畏(おそ)ろしき物語にて候...
南方熊楠 「十二支考」
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