...忠一さんは日増しに惡くなる樣ですね...
石川啄木 「足跡」
...先生は、そのことを言って望遠鏡から目をはなすと、博士は、「これから、一日増しに、大きく見えて来るじゃろう...
海野十三 「火星兵団」
...子供らの猫(ねこ)に対する愛着は日増しに強くなるようであった...
寺田寅彦 「ねずみと猫」
...四十五そのやうにして日増しに隔てがなくなるにしたがつて負けずぎらひの私とくやしがりのおちやんとのあひだにはときどきたわいもないいさかひがおこつた...
中勘助 「銀の匙」
...一日増しに与八というものが...
中里介山 「大菩薩峠」
...日増しにこの懷疑が深くなつてくるのを感じてゐた...
萩原朔太郎 「芥川龍之介の追憶」
...爺さんはまた隣人に対して日増しに高まる友情を抱き始めた...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...日増しに痩せ衰えてもう骨と皮ばかり...
久生十蘭 「魔都」
...さても時こうがら日増しにお寒う相成り候(そうら)えども御無事にお勤め被成(なされ)候や...
二葉亭四迷 「浮雲」
...私は日増しにここの奇矯さに馴染んでいき...
A. ブラックウッド A. Blackwood The Creative CAT 訳 「盗聴者」
...私の疑念は日増しに進んで...
牧逸馬 「土から手が」
...彼女のホーム・シツクが日増しに酷くなつて...
牧野信一 「素書」
...午過ぎの二時か三時頃になつて眼が醒める……といふやうな日々の彼の「夜明け」と「おやすみ」が季節の移り変りと同じやうに極く少し宛日増しに伸びて行つて...
牧野信一 「籔のほとり」
...花の後にはその子房が日増しに生長して大きな円い実と成り...
牧野富太郎 「植物記」
...用いるにつれて器の美は日増しに育ってくる...
柳宗悦 「工藝の道」
...日増しに模倣を進め――大いなる神様! 冒的な古きものどもとはいえ...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
...私は日増しに自由に歩き回れるようになっていった...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「時間からの影」
...五日増しにく暖かくなって...
蘭郁二郎 「腐った蜉蝣」
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