...あるは日ごろ半ば神のやうにおもひし...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...このこともわれらが日ごろはなはだ遺憾に思うている点の一つである...
丘浅次郎 「誤解せられたる生物学」
...本当は二十日ごろまでに...
太宰治 「虚構の春」
...しかし今度襲われる地方がどの地方でそれが何月何日ごろに当たるであろうということを的確に予知することは今の地震学では到底不可能であるので...
寺田寅彦 「災難雑考」
...松の木のおひしげりたればうなねつき額づきみればひた丘の木の下萱のさやけくもあるかおなじく北の陵へまかる途にて向井野の稗は穗に出づ草枕旅の日ごろのいや暑けきに北の陵にて物部の建つる楯井の陵にまつると作れその菽も稗も舳の松より海原をうちわたす雲の立ちければ雨ないたくもちてなよせそ茅淳(ちぬ)の海や淡路の島に立てる白雲住吉の松林を磯の方にうちいでゝよめる住吉の磯こす波の夕の鷺とびわたれ村松がうれゆ三十日...
長塚節 「長塚節歌集 上」
...日ごろ交際ある人にあらざればなかなか判断のできるものでない...
新渡戸稲造 「自警録」
...つね日ごろこういうふうに考えていさえすれば...
羽仁もと子 「女中訓」
...日ごろ人もなげな一流新聞の半端野郎どもを一人残らず絶倒させてやろうと決心したが...
久生十蘭 「魔都」
...日ごろの御懇意に免じて...
久生十蘭 「魔都」
...日ごろとは異った位置から見る肉親が...
本庄陸男 「石狩川」
...――日ごろのあの男にも似合わねえが――もっとも...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...わたしも一九三二年四月七日に検挙されて六月十八日ごろまで...
宮本百合子 「解説(『風知草』)」
...五月二十四五日ごろ支払いの分...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...その時までの記章(かたみ)にはおれが秘蔵のこの匕首(これにはおれの精神(たましい)もこもるわ)匕首を残せば和女もこれで煩悩(ぼんのう)の羈(きずな)をばのう……なみだは無益(むやく)ぞ』と日ごろからこの身はわれながら雄々しくしているに...
山田美妙 「武蔵野」
...速水は日ごろの自分の考えに何事か触れるものがあるらしく...
横光利一 「旅愁」
...日ごろの讀者大衆の支持と反應こそが...
吉川英治 「折々の記」
...オオ寒(さむ)……」「それより御方様(おかたさま)は?」「案のほか、お船の縁(へり)に倚(よ)ったまま、平気なご様子で、凄まじい稲光りを眺めておいでなされました」「まア、日ごろは、露にも耐えぬお優しいのにも似ず……」「やはり、氏素性というものは、こうした時に争えぬものでござります」嵐が鎮まって後、人を馬鹿にしたような月が冴えだした頃、やや流れも緩(ゆる)んだ波うち際に、若い女たちの声が、甦(よみが)えった歓びにはしゃいでいた...
吉川英治 「剣難女難」
...……日ごろ、めったに夢などは見ぬわが身だが」と、おっしゃった...
吉川英治 「私本太平記」
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