...その次に遇つたのは劇場關係の人が外國へ旅立つて行くのを中央停車場へ見送りに行つた時であつたが永井君の姿を見て私は吃驚りさせられた...
生田葵山 「永井荷風といふ男」
...寧(いつ)そ今から地獄へ旅立つても構はないとでも思つてるらしかつた...
薄田泣菫 「茶話」
...今日はいよ/\行乞の旅へ旅立つ日だ...
種田山頭火 「行乞記」
...旅立つつもりだつたが...
種田山頭火 「其中日記」
...遍歴と修行のためにエルサレムをさして旅立つかもしれないが...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...弟は既に旅立つてゐる...
中原中也 「亡弟」
...上海へ旅立つて行つた工藤からは一二度簡單な音信があつたが...
林芙美子 「秋果」
...――一九二八・一二――古創一月×日海は真白でした東京へ旅立つその日青い蜜柑の初なりを籠いっぱい入れて四国の浜辺から天神丸に乗りました...
林芙美子 「放浪記(初出)」
...旅立つといふに弱ったものである...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...タッジオが旅立つかもしれぬということだけしか心配していなかった...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ヴェニスに死す」
...旅立つのはだれだとたずねると...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ヴェニスに死す」
...私はいよいよこれから正式に哲学の学徒として旅立つのだという嬉しさから...
三木清 「語られざる哲学」
...彼方にさみしいシグナルのかげを旅立つでせう...
三好達治 「駱駝の瘤にまたがつて」
...父を尋ねに旅立つた...
森鴎外 「歴史其儘と歴史離れ」
...一座が福島を旅立つにつれて...
矢田津世子 「旅役者の妻より」
...夕方晋州へと旅立つつもりであった...
柳宗悦 「全羅紀行」
...これではいつドイツへ一人旅立つことが出来るのだろうかと...
横光利一 「旅愁」
...遠い配所へ旅立つ支度に...
吉川英治 「源頼朝」
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