...その次に遇つたのは劇場關係の人が外國へ旅立つて行くのを中央停車場へ見送りに行つた時であつたが永井君の姿を見て私は吃驚りさせられた...
生田葵山 「永井荷風といふ男」
...遠い国へ旅立つ……そしてひとすじの心を偽られた彼女は...
大阪圭吉 「灯台鬼」
...かくて人形芝居の主人公は童話の世界へ旅立つであろう...
竹内勝太郎 「人形芝居に関するノオト」
...此知らない土地へ旅立つ為...
ラビンドラナート・タゴール Rabindranath Tagore 宮本百合子訳 「唖娘スバー」
...宗吾郎が、いよいよ直訴(じきそ)を決意して、雪の日に旅立つ...
太宰治 「父」
...行きたい方へ行けるところまでビルとビルとのすきまから見えて山の青さよ朝の雨の石をしめすほど行旅病死者霜しろくころりと死んでゐる老ルンペンと共に草をしいておべんたう分けて食べて右左朝のひかりへ蒔いておいて旅立つちよいと渡してもらふ早春のさざなみなんとうまさうなものばかりがシヨウヰンドウ宇平居石に水を...
種田山頭火 「草木塔」
...・朝のひかりへ播いてをいて旅立つ(アメリカポピー会同人に)・食べるもの食べつくしたる旅に出る(自分自身に!)再録・春風のどこでも死ねるからだであるく(これも自嘲の一句)述懐...
種田山頭火 「道中記」
...「われわれはじきに他の遊星へ旅立つんだ...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...共々にあの世へ旅立つという事の次第がこまごまと物哀れに書いてあった...
永井荷風 「散柳窓夕栄」
...弟は既に旅立つてゐる...
中原中也 「亡弟」
...旅立つといふに弱ったものである...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...旅立つもののあとを追いかけ...
本庄陸男 「石狩川」
...そのうちには寿命がつきてアノ遠き浄土に旅立つ事になろうから...
牧野富太郎 「牧野富太郎自叙伝」
...そして旅立つほかはないとさとった...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ヴェニスに死す」
...彼方にさみしいシグナルのかげを旅立つでせう...
三好達治 「駱駝の瘤にまたがつて」
...弘前から旅立つものは...
森鴎外 「渋江抽斎」
...夕方晋州へと旅立つつもりであった...
柳宗悦 「全羅紀行」
...旅立つ前に、小右京の君の隠れ家を訪い、殿の思いのたけは先様へおつたえおきました...
吉川英治 「私本太平記」
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