...同じ三十四の齢(とし)であの世へ旅立つて往つた...
薄田泣菫 「茶話」
...そのまま休みも眠りもしないでふたたび旅立つ...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...宗吾郎が、いよいよ直訴(じきそ)を決意して、雪の日に旅立つ...
太宰治 「父」
...單身アラスカへ旅立つた...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...乗り出した船だけどそれはどろどろの街路であつたこわれた自動車のやうに私はつゝ立つてゐる今度こそ身売りをして金をこしらへ皆を喜ばせてやらうと今朝はるばると幾十日めで東京へ旅立つて来たのではないかどこをさがしたつて私を買つてくれる人もないし俺は活動を見て五十銭のうな丼を食べたらもう死んでもいゝと云つた今朝の男の言葉を思ひ出して私はサンサンと涙をこぼしました...
林芙美子 「蒼馬を見たり」
...蘇州へ旅立つ日、遠い奧地へゆくやうな氣持で、もんは工藤へ電話をかけた...
林芙美子 「秋果」
...沈黙の国に旅立つ前に...
原口統三 「二十歳のエチュード」
...世界統一に単独で旅立つた少年の名前を今こゝに仮名して勇少年とします...
牧野信一 「喜びと悲しみの熱涙」
...そして旅立つほかはないとさとった...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ヴェニスに死す」
...あのポオランド人の家族が旅立つかもしれぬ...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ヴェニスに死す」
...彼方にさみしいシグナルのかげを旅立つでせう...
三好達治 「駱駝の瘤にまたがつて」
...未知の世界へ希望を懐(いだ)いて旅立つた昔に比べて寂しく又早く思はれた航海中...
森鴎外 「妄想」
...旅立つあんや夏たなしやれば肌からむさはらんツシヤの玉やれば首からもさはらんというのがある...
柳田国男 「海上の道」
...これではいつドイツへ一人旅立つことが出来るのだろうかと...
横光利一 「旅愁」
...よくもあのとき千鶴子を振り切ってパリをひとり旅立つことが出来たものだと...
横光利一 「旅愁」
...孔家では旅立つ二人のために...
吉川英治 「新・水滸伝」
...遠い国へ旅立つが...
吉川英治 「親鸞」
...旅立つのを知ったとしたら...
吉川英治 「宮本武蔵」
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