...件の旅亭を襲ふの処...
太宰治 「右大臣実朝」
...旅亭は既に戸を閉ぢたるもの多かりき...
田山花袋 「秋の岐蘇路」
...その頃は純粋の旅亭と申すは自分宅の外僅かに他に一軒あるのみにて...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...不幸な旅亭主の零落と破産とを知った...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...八重次見舞にとて旅亭に来る...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...夜竹田屋の主人旅亭に来り...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...妓と共に旅亭の風呂に入るに湯の中に柚浮びたり...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...六樹園大人は小伝馬町の名だたる旅亭(りょてい)糠屋(ぬかや)のおん曹子(ぞうし)...
林不忘 「仇討たれ戯作」
...白雲や青葉若葉の三十里山を下れば驟雨颯然とふりしきりて一重の菅笠に凌ぎかね終に馬籠駅の一旅亭にかけこむ...
正岡子規 「かけはしの記」
...前日来の病もまだ全くは癒(い)えぬにこの旅亭に一夜の寒気を受けんこと気遣わしくやや落胆したるがままよこれこそ風流のまじめ行脚の真面目なれ...
正岡子規 「旅の旅の旅」
...枯れ柴にくひ入る秋の蛍かな闇の雁手のひら渡る峠かな二更過ぐる頃軽井沢に辿り着きてさるべき旅亭もやと尋ぬれども家数...
正岡子規 「旅の旅の旅」
...水を汲む女に聞けば旅亭三軒ありといわるるに喜びて一つの旅亭をおとずれて一夜の宿を乞うにこよいはお宿叶(かな)わずという...
正岡子規 「旅の旅の旅」
...次の旅亭に行けば旅人多くして今一人をだに入るる余地なしという...
正岡子規 「旅の旅の旅」
...それを率きて行き暮れて旅亭に宿り驢と同室に臥すを怪しみ亭主が覗くと...
南方熊楠 「十二支考」
...襟(えり)へ垢(あか)の着いた絹夜具を出されるより新しいシーツのかかった木綿夜具の方が心持も好(い)いのですけれどもとかくまだ旅亭の衛生が行届きませんね」中川「私は旅亭のシーツや食器まで一々アルボースのような殺虫石鹸で洗わせる事を警察令で定めたいと思います...
村井弦斎 「食道楽」
...とある旅亭に落ち着いた三人は...
吉川英治 「剣難女難」
...相府からの召しがないので怪しんでいると旅亭の館主が...
吉川英治 「三国志」
...六所明神(ろくしょみょうじん)に近い一旅亭の門に...
吉川英治 「私本太平記」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??