...花衣(はなごろも)脱ぎもかへずに芝居かな明治三十六年老(おい)ぼれて人の後(しり)へに施米(せまい)かな明治三十六年五月二十五日 虚子庵例会...
高浜虚子 「五百句」
...大阪蔵屋敷施米に群れている群集のどよめきが...
直木三十五 「南国太平記」
...頑強な男が施米所へ走り出した...
直木三十五 「南国太平記」
...施米(せまい)をした町ばかりだ」平次は大変なことに気が付きました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...施米を貰う資格は...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...五十少し前といった、デップリした恰幅(かっぷく)で、柔和な眉、少し鋭い智恵の輝きを思わせる眼、二重顎(あご)、大町人らしい寛闊(かんかつ)なうちにも、何となく商機に敏(さと)い人柄を思わせるのが、地味な紬(つむぎ)を着て、ニコニコ遜(へりくだ)った微笑を湛(たた)えながら、そっと小屋の横から、施米の忙しさや、手摺の外の群衆などを満ち足りた様子で眺めているのでした...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...向うから施米の行列を見ているのは...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...施米のあった町ばかりで」「えッ」「施米の順で人さらいをやるのは妙じゃありませんか」何を考えたか...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...施米の行列の先頭...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...施米を見張っているわけはお判りでしょうね...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...南辻橋の施米の時...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...「施米の時からお品さんをつけ廻していたようだが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
......
正岡容 「大正東京錦絵」
...では、町奉行所にお願いを立て、貧民への施米(せまい)、破格の廉売(やすうり)というのも、まことのことでござりますな?」「さ、それも、こちらから申し出したわけではなく、お役向からの、ねんごろな談合、わしとて、爪に火もともしたい商人、すすんでのことではありませぬが、この際、おえらい方々に憎まれては、広海屋の見世(みせ)の立つ瀬がないと思われたでな――はい」広海屋は、恬然(てんぜん)として、いって、「実は、そなたにも、おめにかかって、施米、廉売の、片棒をかついで貰いたいと思っていたところじゃ」長崎屋は、下唇を、ぐっと噛み締めるようにして、目を伏せて聴いていた...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...またしばしば施米(せまい)や施粥(せがゆ)が行われた...
山本周五郎 「花も刀も」
...施米のばあい、男に対して一日三合、老人や女子供が二合と定まっても、当人たちに渡されるときは三合が二合になり、二合がまた削られる...
山本周五郎 「花も刀も」
...戸ざした施米小屋(せまいごや)の蔭に立っているのである...
吉川英治 「べんがら炬燵」
...お施米(せまい)をもらうなら台所の方へ廻らなければだめだよ...
吉川英治 「宮本武蔵」
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