...他の意識内容は皆情調(シテインムング)の姿に於いて其背景を彩るのならば何の論もない...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...若しくは自然の齎す情調を呼吸することを以つて生活の重なる内容とすることが出來た時代に於いては...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...自分はこの點に於いて何處までもトルストイを尊敬する...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...自分はこの點に於いては自分の鈍感を恥づる外に一言もないことを覺える...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...然るに彼は凡ての生活は――社會的の生活も職業的の生活も――自己の内面に於いて把握され味到されることによつて始めて自己のものとなることを信じてゐるものであつた...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...義雄の人生觀並びに藝術觀(これは渠の論文集「新自然主義」に於いて發表してある)を辯護する爲めである...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...其処(そこ)には何等(なにら)かの意味に於いて...
岩村透 「不吉の音と学士会院の鐘」
...「入學試驗の成績で數學の點數と語學の點數の間には大體に於いて相關が存する...
高田力 「ベーシック英語」
...私にもよくわかりませんが、その貝の中に何かはひつてゐるのぢやないんですか?」と龜は、ここに於いて、かのエデンの園の蛇の如く、何やら人の好奇心をそそるやうな妙な事を、ふいと言つた...
太宰治 「お伽草紙」
...私は東京に於いて...
太宰治 「男女同権」
...異性間に於いて「愛する」というまた特別の感情があるのであろうか...
太宰治 「チャンス」
...其の刹那に於いて予みづからは幾(ほと)んど神の実在に融け合ひたるなり...
綱島梁川 「予が見神の実験」
...こゝに於いてわたくしは三四十年以前の東京に在つては...
永井荷風 「里の今昔」
...舞踏は――此の社会に於いて最要の芸術であるが――多く労働過程の芸術的再現に制限されてゐた...
平林初之輔 「文学方法論」
...予が彼等の文学に於いて尊重せざるを得ない点は...
牧野信一 「浪曼的月評」
...何時の時代に於いても必要なる人物である...
矢内原忠雄 「読書と著書」
...この海に於いて純朴なる焼酎飲みの間に養はるるものであらう...
吉田絃二郎 「八月の霧島」
...これらのデータ本体はその限りに於いては真実であり...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
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