...それはどんな案かというのに、“では、鬼仏洞内の現場に於(おい)て、双方立合いで、検証(けんしょう)をしようじゃないか”ということになって、遂(つい)に決められたその日、双方の委員が、鬼仏洞内で顔を合わすこととなった...
海野十三 「鬼仏洞事件」
...両方立上って殴り合おうとしてるんです...
豊島与志雄 「変な男」
...「定何事によらず、よろしからざることに百姓大勢申合せ候を、とたうととなへ、とたうして、しひて願事企てるを、がうそと言ひ、あるひは申合せ、村方立退候を、てうさんと申し、他村にかぎらず、早々其筋の役所に申出づべし、御褒美として、とたうの訴人(そにん)銀百枚がうその訴人 同断てうさんの訴人 同断右之通下され、その品により帯刀苗字も御免あるべき間、たとひ一旦同類になるとも、発言いたし候ものの名前申出づるにおいては、その科(とが)をゆるされ、御褒美下さるべし...
中里介山 「大菩薩峠」
...「定何事によらず、よろしからざることに、百姓大勢申し合はせ候を、とたうととなへ、とたうして、しひて願ひ事企てるを、がうそと言ひ、あるひは、申し合はせ、村方立退候を、てうさんと申す、他町村にかぎらず、早々其筋の役所に申し出づべし、御褒美として、とたうの訴人 銀百枚がうその訴人 同断てうさんの訴人 同断右之通り下され、その品により帯刀苗字も御免あるべき間、たとひ一旦同類になるとも、発言いたし候ものの名前申し出づるにおいては、その科(とが)をゆるされ、御褒美下さるべし……」云々(うんぬん)の心覚えを、米友が思い返して、「うむ、あの、あれだ、あれだ」と合点(がてん)したが、合点のゆかないのは、あの時、あの高札場高く揚げて、何人にも読み得らるるようにしてあったものを、特に持卸して背負い出したというのがわからない...
中里介山 「大菩薩峠」
...あるひは申合せ村方立退候をてうさんと申し...
中里介山 「大菩薩峠」
...「あゝ嬉しい! 妾は今日の日をどんなに長く待つてゐただらう!」翌日の夕方立山の刑場には廿一の新しい十字架が樹てられてゐた...
長與善郎 「青銅の基督」
...だから昔のような理想の持ち方立て方も結構であるかも知れぬが...
夏目漱石 「文芸と道徳」
...アチラ立つればコチラが立たず両方立つれば身が立たずの俗謡のようなジレンマに陥る...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...日暮れに二人が工場から帰ると客は今日の夕方立つたといふことであつた...
宮地嘉六 「煤煙の臭ひ」
...双方立ちどまっての話では無いので...
三好十郎 「樹氷」
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