...反對の系統にある「乞食」などのやうに獨斷的な厭味もない...
石川啄木 「小説「墓場」に現れたる著者木下氏の思想と平民社一派の消息」
...土地では弘法樣のお祭、お祭といつて居るが春秋二季の大式日、月々の命日は知らず、不斷、この奧の院は、長々と螺線をゆるく田畝の上に繞らした、處々、萱薄、草草の茂みに立つたしるべの石碑を、杖笠を棄てゝ彳んだ順禮、道しやの姿に見せる、それとても行くとも皈るともなく然として獨り佇むばかりで、往來の人は殆どない...
泉鏡花 「遺稿」
...かの女は壟斷された薄暗(うすやみ)の鼻へおづ/\と進んで...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...終に斷念して湖畔に下り...
大町桂月 「赤城山」
...斷崖赤色を主として...
大町桂月 「十和田湖」
...或は durch だ等と斷言することは危險です...
關口存男 「新獨逸語文法教程解説」
...二たびは議會の解散を斷行したりき...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...肴屋八百屋も跡を斷ちたり...
永井荷風 「荷風戰後日歴 第一」
...其(そ)の蹙(しか)めたやうな目(め)には不斷(ふだん)に何處(どこ)か軟(やはら)かな光(ひかり)を有(も)つて居(ゐ)るやうで...
長塚節 「土」
...油斷をしちやならねえ」「心得たよ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...大きい聲ではいへない――と斷わつて居る癖に...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...不斷に強迫觀念で苦しんでることを訴へた...
萩原朔太郎 「中原中也君の印象」
...他人に向つて――たとひ妹であつても――否と斷言することは出來なかつた...
正宗白鳥 「入江のほとり」
...でも前後を綜合して判斷すると...
三好十郎 「肌の匂い」
...その他の眞理は斷案と斷案とを積み疊(かさ)ねてはじめて出だすことを得べし...
森鴎外 「柵草紙の山房論文」
...十七わたくしは以上の事實の斷片を湊合(そうがふ)して...
森鴎外 「壽阿彌の手紙」
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横瀬夜雨 「花守」
...どうしてさう斷定できるかといへば...
吉川英治 「折々の記」
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