...その詩は便宜上仮名まじりにすると、「絶頂の新秋、夜涼を生ず...
芥川龍之介 「文芸鑑賞講座」
...「O君の新秋」――僕が相州鵠沼海岸伊二號に借りてゐた家の庭で...
小穴隆一 「二つの繪」
...芥川は僕に「民子さんのためにも僕はO君の新秋を書いたよ...
小穴隆一 「二つの繪」
...伊二號の「O君の新秋」の家...
小穴隆一 「二つの繪」
...――秋、秋、新秋来だ...
種田山頭火 「一草庵日記」
...朝の冷やかさは新秋のやうだつた...
種田山頭火 「行乞記」
...新秋清涼の気がどことなくたゞようてゐる...
種田山頭火 「行乞記」
...・死んでしまへば、雑草雨ふる・死ぬる薬を掌に、かゞやく青葉・死がせまつてくる炎天・死をまへにして涼しい風・風鈴の鳴るさへ死はしのびよる・ふと死の誘惑が星がまたたく・死のすがたのまざまざ見えて天の川・傷(キズ)が癒えゆく秋めいた風となつて吹く・おもひおくことはないゆふべ芋の葉ひらひら・草によこたはる胸ふかく何か巣くうて鳴くやうな・雨にうたれてよみがへつたか人も草も八月十五日晴、涼しい、新秋来だ...
種田山頭火 「其中日記」
...新秋の宵の本郷通りは放歌高吟の書生の群が往来繁く...
正岡容 「圓朝花火」
...その時私の帽子(たしかいまだ新秋で麦藁帽子)を自分の膝の上に置いてくれたことが...
正岡容 「わが寄席青春録」
...「時事新報」の文藝欄に本間久雄氏の「新秋文壇の收穫」=技巧派と無技巧派の對比=といふ創作月評中に「新小説」九月號所載...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
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三好達治 「間花集」
...新秋の匂いが余を満足させた...
山本周五郎 「青べか日記」
...新秋の風ふきそめる八月のある日の午後のことであった...
山本周五郎 「日本婦道記」
...新秋のみのりにも通じる敬虔な祈りのようなもの...
横光利一 「旅愁」
...新秋朝露(あさつゆ)のおくままに...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
...森の新秋今日の森は涼し...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集拾遺」
...晩春 家郷に別れて いま新秋朝(あした)に家を想い 夜には妻を恋う恨むらく 身に双翼のなきことを天風よ 吾を憐(あわれ)んで水涯(すいがい)を渡せ「いや...
吉川英治 「新・水滸伝」
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